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U-19代表が強敵イランに備える。先発数名入れ替えで飛び級FW中村らが先発か

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17日にイランと戦うU-19日本代表。U-17世代から飛び級招集のFW中村駿太(柏U-18)が先発か

 現地時間10月16日の夕方から、U-19日本代表はAFC U-19選手権の第2戦に備えた前日練習をバーレーンの首都マナマ市内にて実施した。出発前にはいた別メニュー調整の選手も現時点ではおらず、23名全員が参加して汗を流し、グループステージ最大の強敵との声もあるイランとの決戦に備えた。

 ウォーミングアップとフィジカルに刺激を入れる練習を経て、恒例となっている3対2のポゼッションゲームなどを実施。フォーメーション練習に移った。手倉森誠監督率いる五輪代表でも盛んに行われた形式のトレーニングで、シチュエーションを少しずつ変えながら後方からビルドアップしてフィニッシュまでいく形を繰り返すもの。最後はゲーム形式の練習を入れて、セットプレーの確認を入念に行い、前日練習を打ち上げた。

 主力組の布陣は、GKに小島亨介(早稲田大)、最終ラインが左から舩木翔(C大阪U-18)、中山雄太(柏)、冨安健洋(福岡)、そして第1戦から替わって初瀬亮(G大阪)。中盤はボランチの坂井大将(大分)と神谷優太(湘南)のコンビ、右MF堂安律(G大阪)は変わらず、左MFには技巧派の三好康児(川崎F)に代わって、新たにスピードに乗った突破を売りとする長沼洋一(広島)が入った。そして前線はエースの小川航基(磐田)と、U-17世代から飛び級招集の中村駿太(柏U-18)の2トップに変わった。

 先発組に抜擢となった長沼は「常に準備してきたので問題はない。調子はすごくいい。個人で打開するところと、FWが落ちてきたところで相手の裏を狙っていくことを意識したい」と前向きに意欲を語った。一方、右SBで先発見込みの初瀬は「左右両足でのキックが自分の武器。ポゼッションも売りで、(SBの位置で)変化を付けたい」と語った。

 そして大抜擢となった中村は「毎日、小川くんにはシュート練習などから学ばせてもらっている。両足蹴れて、しっかり枠に飛ばせる。第1戦も、最初に来たチャンスをいきなり決め切るのは凄い」と、深くリスペクトする小川とのコンビ。「たとえ何分だろうとも、少ないチャンスを絶対に活かすつもりでやります」と語っていただけに、期待値は十分。戦術的な狙いとしては、イランのアンカーの両脇でパスを引き出すプレー、相手が食い付いてきたときは逆に裏を狙う動きを期待されての起用と観られる。得意とする形だけに、中村がイラン戦のキーマンとなりそうだ。

 イランは各年代の代表がどこで当たっても苦戦する難敵。主将の坂井も「U-16のときにも対戦していますが、縦に速くて推進力があり、体付きも凄い」と警戒を強める。一方、ディフェンスリーダーの中山は「自分たちのボールの失い方に気を付けたい」とカウンターのリスクマネジメントを考えつつ、屈強なイランに対する守備のポイントとしては「ラインコントロールとポジショニング」を挙げた。準備はしているとはいえ、高さで劣勢なのは確実なだけに「セットプレーは一番怖い」(内山篤監督)。まずは何より「(CKやFKなどを)与えないことが大事」(中山)と言えそうだ。

「勝てば(グループステージの)突破が近づく本当に大事な試合」(坂井)である。第1戦では初戦のプレッシャーから「一人ずつ一所懸命になり過ぎた」(内山監督)中で視野が狭くなって自滅を続けるような前半になってしまったが、同じ失敗を見逃してくれるような相手ではない。まずは平常心で本来の力を発揮していくことが何よりも大きなポイント。その上でチームが培ってきたサッカーをしっかり表現できれば、自ずと結果も付いてくるはずだ。

(取材・文 川端暁彦)
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