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[Jユースカップ]浦和ユースCB橋岡、注目のU-19代表マッチアップでエース封じ

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浦和レッズユースのCB橋岡大樹は注目マッチアップで相手エースを無得点に封じて勝利に貢献

[10.23 Jユースカップ2回戦 浦和ユース 3-2 鳥栖U-18 RL]

 互いのハードワーク衰えず、試合終了のホイッスルが鳴り響くまで目を離すことのできないような熱戦。特に見ごたえがあったのが浦和レッズユースのU-19日本代表CB橋岡大樹(2年)とサガン鳥栖U-18のU-19日本代表FW田川亨介(3年、トップチーム昇格内定)のマッチアップだった。

 前半5分に抜群のスピードで抜け出しかけた田川を橋岡がギリギリのチャージでストップ。完全にDFを置き去りにした田川の突破を橋岡が間一髪のスライディングで止めたシーンもあった。そして後半16分にはMF石川啓人(3年、トップチーム昇格内定)のスルーパスで抜け出した田川が決定的な左足シュート。だが橋岡が身体をぶつけるように距離を詰めたことでシュートはクリーンヒットせずにゴールのわずか右外へ。世代屈指の快足ストライカーと世代を代表するストッパーとの熱い90分間は橋岡の決勝ヘッドで浦和が勝利した。

 特に1-2で向けた後半16分に田川の抜け出しに対応した橋岡は執念のプレー。「田川くんは速いし、抜け出されることはいっぱいあって結構危ないシーンもいっぱい作られたんですけど、あそこで決められたら自分も凄く悔しいし、田川くんに決められたっていうのも凄く悔しかったと思うので、やっぱりあそこは気持ちで触っていたというのがあると思います。スライディングしてもかわされるかなというのがあったので身体をぶつけた。打たれたのは悔しいですけれど、身体を寄せてシュートが外れたのは良かった」。ミスとセットプレーによって逆転を許していた浦和にとっては、このプレーで差を広げられなかったことが非常に大きかった。

 エースキラーが力を発揮。橋岡は「(監督の)大槻さんだったり、周りの人から僕が求められているのも相手のエース、FWにやらせないというところだと思う」。チームは不運な形などから2点を奪われたが、守備の柱は相手エースに仕事をさせないことを全うした。

 圧倒的なヘディングの強さを含め、存在感十分のプレーでチームを勝利へと導いた橋岡。そのCBは現在AFC U-19選手権でアジア突破目前まで勝ち上がっているU-19日本代表の活躍を悔しい思いも抱きながら見つめている。「今19の最終予選がある中で、僕も選ばれなかったという悔しさがあって、まだまだ自分の力不足だというのは分かっているんですけど、結果を残して周りの人に見てもらわないといけないので、結果を残していってどんどん周りの人に見てもらいたいですね。チームの勝利によって個人の評価も上がっていくと思うのでまずチームで結果を残したい」という気持ちでいる。

 特にアジアの戦いでCB中山雄太(柏)とCB冨安健洋(福岡)のCBコンビが3試合無失点で終え、非常に評価を高めていることは刺激になっている。「僕も一緒にやっていて中山雄太君なんかもビルドアップとか凄いし、危ないっていうところにいるんでそういうところは見習わなければいけないし、冨安君も安定したディフェンスができたり、ビルドアップができたりというのがある、でも自分も球際とかヘディングの強さは凄い負けているという訳じゃないと思う。自分の良さもあるので、自分のできないところをどんどん伸ばしていって、あの2人に負けないように食い込んでいきたい」

 橋岡はU-17世代の中心人物だが、1~3学年上の世代である現U-19世代のポジション取りにチャレンジ。そのためにも国内で可能な限り結果を残し、同世代のFWたちを封じ込んでアピールすること。今大会の目標については「もちろん優勝、2連覇することです」と言い切った。

(取材・文 吉田太郎)
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