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阿部PK弾で浦和が敵地で先勝!!今季2冠&10年ぶりリーグ制覇に王手

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後半12分、PKを決めたMF阿部勇樹がガッツポーズ

[11.29 チャンピオンシップ決勝第1戦 鹿島0-1浦和 カシマ]

 2016Jリーグチャンピオンシップの決勝第1戦が29日、カシマスタジアムで行われ、準決勝で年間勝ち点2位の川崎Fを破った第1ステージ優勝および年間3位の鹿島アントラーズと、年間勝ち点1位および第2ステージ優勝の浦和レッズが対戦した。後半12分、MF阿部勇樹のPKで浦和が先制すると、そのまま1-0で逃げ切り、敵地で先勝。ルヴァン杯に続く今季2冠、そして06年以来10年ぶりとなるリーグ制覇に王手をかけた。第2戦は12月3日に埼玉スタジアムで開催される。

 鹿島は23日の準決勝・川崎F戦(1-0)から先発一人を変更し、FWファブリシオに代わってMF中村充孝が左サイドで先発。右足痛で離脱していたMF柴崎岳も10月22日のJ1FC東京戦(1-2)以来、約1か月ぶりにベンチ入りした。
 浦和はJ1第2ステージ最終節の横浜FM戦(1-1)からは先発2人を変更。FW高木俊幸、MF関根貴大がベンチスタートとなり、MF李忠成、MF宇賀神友弥が先発した。[スタメン&布陣はコチラ]

 浦和は前半1分、セカンドボールをMF柏木陽介が左足ダイレクトボレーで狙うが、大きく枠を外れる。同8分には李の右クロスにMF武藤雄樹が頭で合わせ、ゴールネットを揺らすが、オフサイドの判定。最終ラインからパスをつないでビルドアップする浦和に対し、鹿島は高い位置から積極的にプレッシャーをかけ、ショートカウンターで好機をうかがう。何度か自陣でパスを引っかけられた浦和だが、守備陣が落ち着いて対応。試合は膠着した展開が続いた。

 互いに枠内シュートがないまま時計は進み、前半44分に浦和がようやく最初の決定機をつくる。くさびのパスをFW興梠慎三が落とし、阿部がスルーパス。PA内右に走り込んだ武藤が右足を振り抜いたが、GK曽ヶ端準が左手1本で弾き出し、先制点とはならなかった。これが浦和の2本目のシュートで、枠内シュートは1本目。結局、鹿島は前半の45分間でシュートを1本も打てなかった。

 0-0で折り返した後半6分、鹿島に決定機が訪れる。中盤でプレッシャーをかけ、FW金崎夢生がカットしたこぼれ球を拾ったFW土居聖真が絶妙なスルーパス。MF遠藤康が走り込み、GKと1対1の絶好機を迎えたが、右足のシュートは至近距離でGK西川周作が体を張って抑えた。この試合のファーストシュートが決定的な場面だったが、得点には結びつかず。遠藤は頭を抱えて悔しがった。

 すると後半11分、浦和は右サイドから柏木が左足でゴール前にクロス。PA内で興梠が後方からDF西大伍に倒され、PKを獲得した。キッカーを務めるのは阿部。右足で落ち着いてゴール中央に決め、貴重なアウェーゴールとなる先制点を奪った。

 1点を追う展開となった鹿島は後半17分、中村に代えて故障明けの柴崎を投入。柴崎はそのまま左サイドに入った。同20分にはMF永木亮太の浮き球のパスを遠藤が胸で落とし、柴崎が右足ボレーで狙うが、DFをかすめて枠外。浦和は同23分に最初の交代カードを切り、MF駒井善成に代えて関根を投入した。

 浦和は後半29分、武藤に代えてMF青木拓矢をピッチに送り、中盤の守備を強化。同35分には最後の交代枠で興梠に代えてFWズラタンを投入した。鹿島は後半35分、遠藤に代わってファブリシオがトップ下に入り、土居が右サイドに回る。同40分には柴崎の右CKに金崎が頭で合わせるが、西川の正面だった。

 鹿島は後半44分、MF小笠原満男に代えてDF伊東幸敏を投入し、交代枠を使い切るが、リーグ最少失点を誇る浦和守備陣を前に最後まで1点が遠い。後半アディショナルタイム、柴崎の左クロスに合わせた土居のヘディングシュートもゴール右に外れ、ホームでの第1戦を0-1で落とした。

(取材・文 西山紘平)

●2016 Jリーグチャンピオンシップ

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