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優勝した2010年度以来の6発!滝川二が大分に完勝し3回戦へ

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滝川二高はDF今井悠樹主将の先制点を皮切りに6点を奪取

[1.2 全国高校選手権2回戦 大分高0-6滝川二高 柏の葉]

 思いもよらない大差がついた。戦前の大分高(大分)川崎元気監督の「五分だと思っている」という言葉どおり、接戦が予想されたが、蓋を開けてみれば6-0で滝川二高(兵庫)が大勝。滝川二にとって、FW樋口寛規とFW浜口孝太らを擁して選手権を制した2010年度以来となる6ゴールを記録し、佐賀東高(佐賀)が待つ3回戦進出を決めた。

 1回戦の中京高戦では開始2分で失点していた大分。「次の相手は、入りが悪いと確実に負けると思う」というエース、MF永松涼介(3年)の予想は的中してしまう。

 大分の試合の入りが悪いことを把握していた滝川二高(兵庫)は、開始3分、MF持井響太}(3年)の左CKの流れから、キャプテンが先制点を叩き込む。「あんまりシュートを打つチャンスもないので、自分がとるなんて思ってなかったです(笑)」というDF今井悠樹(3年)は、ゴールを決めるとベンチに駆け寄った。

 パスワークに優れる大分だが、決定機をなかなかつくれない。ゲームメイカーである永松には、MF朴光薫(2年)がマンマークについた。1回戦の中京戦ではピッチのいたるところでボールにさわり、パスをさばいていた10番の存在感は希薄だった。「10番に対して朴ががんばって自由にさせなかったのは、ひとつ大きな勝因」。試合後、滝川二の松岡徹監督は、2年生ボランチの働きを勝因のひとつに挙げた。

 1-0が続く中、初戦は途中出場、この試合では先発したFW江口颯(3年)がゴール。試合立ち上がりと、前半終了間際という“いい時間”に得点を重ねた滝川二がリードして前半を終えた。

 後半に入って、大分はFW谷川海翔(1年)、MF林孝伸(1年)を立て続けに投入。林のロングスローも駆使し、滝川二ゴールに迫るが1点が遠い。

 滝川二は後半29分に途中出場のFW稲田丈太郎(2年)が3点目。「後半に入って活きる」(松岡監督)と投入したFW溝田大輝(3年)が、前がかかりになった大分最終ラインの背後をついて終盤に2ゴールを奪う。アディショナルタイムには、MF神宮浩気(3年)がとどめを刺した。「稲田と溝田が点を取ったことで、チーム内が活気づいた」。1、2回戦で7選手がゴールを奪い、そのうち前線が5選手。選手権は連戦となるだけに、指揮官にとっては続く佐賀東戦での先発選びも悩ましいところだ。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)

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