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青森山田中で果たせなかった日本一の夢…三国スティビアエブス「親に感謝です」

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左サイドバックとして攻守に貢献したDF三国スティビアエブス

[1.9 全国高校選手権決勝 青森山田高5-0前橋育英高 埼玉]

 日本一を夢見て青森の地を踏んだ。3年前の悔しさも晴らす全国制覇に青森山田高(青森)のDF三国スティビアエブス(3年)は「素直にうれしいです」と白い歯をこぼした。

「選手権に出ることが小学5年生のころからの夢だった。中学から青森に来て、青森山田中では自分たちの代で全中で優勝できなくて、高校に入ったら絶対に優勝したいと思っていた」

 三国が中学2年だった2012年の全国中学校サッカー大会で初優勝した青森山田中だが、三国が3年の2013年大会は2回戦敗退。翌2014年からは3連覇中と、過去5年で4度の日本一に輝いている青森山田中が2012年以降で唯一、優勝を逃したのが三国のほか、MF高橋壱晟(3年=千葉内定)、DF小山新(3年)らを擁した世代だった。

 弟のFW三国ケネディエブス(1年)も1年前に全中で優勝を経験。ナイジェリア人の父と元スピードスケート選手という日本人の母を持つ6人兄弟の長男が弟に続いて日本一に上り詰め、6年越しの夢を実現した。

「選手権が一番出たい大会だった。そこで点も取れて、アシストもして、最後に優勝して、一番いい形で終われた。親に感謝です」

 高校2年の夏に中盤からサイドバックに転向。苦手の守備を克服し、今大会中もクロスボールの練習を繰り返すなど“発展途上”にある186cmの大型DFは試合を重ねるごとに成長してきた。卒業後は順天堂大に進学。“日本一の左サイドバック”は大学サッカーでさらなる飛躍を目指す。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)

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