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“止まった時計の針”を動かすサックスブルーの10番…中村俊輔、日産スタ初凱旋

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日産スタジアムに初凱旋するMF中村俊輔

「DAZN×ゲキサカ」J1第6節 注目試合ピックアップ
4月8日(土)
横浜FM vs 磐田 [日産ス]

 J1第6節が4月7日、8日に行われる。日産スタジアムでは9位の横浜F・マリノスと10位のジュビロ磐田が対戦。MF中村俊輔が磐田移籍後、初めて古巣の本拠地に凱旋する。

 開幕2連勝と好スタートを切った横浜FMだが、その後の3試合は1分2敗。開幕5試合で勝ち点7という数字は、同試合数で勝ち点2にとどまった2012年以来の少なさとなっている。

 要因の1つに挙げられるのが5試合6失点の守備面だ。前節のC大阪戦(0-2)後、Jリーグ公式サイトを通じてエリク・モンバエルツ監督が「セットプレーからの得点に注意しなければいけなかったが、残念ながらその流れで失点してリードを許し、難しい展開になってしまった」と語った通り、リスタートやクロスへの対応に課題を残す。

 昨季まで計13シーズン在籍した元背番号10の左足の恐さは、他ならぬ横浜FMが一番よく知っているはずだ。磐田とのホーム直近6試合は無敗(5勝1分)で、そのうちの4試合は無失点。逆に磐田も横浜FM戦直近17試合で複数得点は1度もない。その相性の良さを生かし、相手の強みを封じられるかがポイントとなる。

 攻撃では、中村から背番号10とキャプテンマークを継承したMF齋藤学に注目。中村は前節に右サイドハーフでプレーしており、左サイドの齋藤とマッチアップする可能性もある。昨季の磐田戦ホーム&アウェーでそれぞれアシストを記録したMFマルティノスとともに、両サイドを中心に相手の守備を崩したい。

 一方の磐田も、5試合を終えての成績は横浜FMと同じ2勝1分2敗の勝ち点7。しかし、前節に臨んだ清水との4年ぶりとなる“静岡ダービー”では、今季最多の3得点で3-1の快勝を飾った。伝統の一戦を制して公式戦3試合ぶりの白星を挙げ、上り調子で横浜FM戦を迎える。

 前節の試合後、名波浩監督はクラブ公式サイトを通じ、今回の一戦を“俊輔ダービー”と表現した。主役となる新背番号10は、清水戦で全3ゴールを演出し、ここまで磐田が記録した総得点5のうち4得点に絡む活躍ぶり。指揮官も「セットプレー云々もそうですが、何気ない“ため作り”とか、豪快なサイドチェンジとか、見ている人が喜ぶようなゲーム作りをしてくれたのではないかなと。改めて個で勝ち点3を持っているなと思いますね」と全幅の信頼を置く。

「自分の魂であるサッカーと現役を退くその最後の瞬間まで、真摯に、そしてなによりも喜びと楽しさを持って向き合うため、懊悩煩悶の末、マリノスを離れる決断に至りました」

 愛着のある横浜FMを離れる際に、こうコメントを残した中村。自身にとって日産スタジアムでのゲームは、くしくも昨季J1第2ステージ第5節の磐田戦(1-1)以来となる。ユニフォームをトリコロールからサックスブルーに変えた希代の天才レフティーがかつての本拠地に舞い戻り、止まった時計の針を再び動かす。

(データ提供:Opta)
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