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守ったクラブの伝統!!キャプテン高徳が決勝点演出でHSVを劇的残留に導く

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最終節で劇的な残留を決めたハンブルガーSVの選手たちがサポーターと喜びを分かち合う

[5.20 ブンデスリーガ第34節 ハンブルガーSV2-1ボルフスブルク]

 ブンデスリーガは20日、第34節を行い、DF酒井高徳の所属する16位ハンブルガーSVはホームで15位ボルフスブルクとの残留争い直接対決を2-1で制し、逆転で1部残留を決めた。酒井は右サイドバックでフル出場。試合終了間際の決勝点の起点になるなど、シーズン途中から主将に就任した日本人DFが見事にハンブルガーSVの“伝統”を守った。

 ブンデスリーガで唯一、降格経験のない16位ハンブルガーSVが、勝ち点2差で追う15位ボルフスブルクをホームに迎えた最終節での残留争い直接対決。引き分け以下なら2部3位との入れ替え戦に回ることになるが、勝てば逆転で残留が決まる運命の一戦は、しかし序盤からボルフスブルクの猛攻に遭い、前半23分に先制点を奪われた。

 ボルフスブルクはDFセバスティアン・ユングが右サイドからゴール前にロングスローを放り込むと、一度はクリアされたが、こぼれ球をユングが右足ダイレクトでクロス。これにゴール前のDFロビン・クノッヘが頭で合わせ、均衡を破った。

 痛い失点を喫したハンブルガーSVだが、前半32分、MFニコライ・ミュラーとFWボビー・ウッドが前線から激しくプレスをかけ、ボール奪取に成功。ウッドの浮き球パスを胸トラップしたMFルイス・ホルトビーがPA右手前から素早くゴール前にラストパスを送り、走り込んだMFフィリップ・コスティッチが左足ボレーで同点弾を叩き込んだ。

 残留のためにはあと1点が必要なハンブルガーSV。後半33分、37分とコスティッチが再三、左サイドを突破するが、ボルフスブルクの固い守りに跳ね返される。それでも、残り時間わずかとなった後半43分、酒井を起点に劇的な逆転弾が生まれた。

 センターサークル内でボールを持った酒井が左サイドのスペースへロングフィード。コスティッチが左コーナーぎりぎりで追いつくと、左足でファーサイドへ正確なクロスを送り、後半41分に投入されたばかりのFWルカ・バルトシュミットが打点の高いヘディングシュートを叩き込んだ。

 2-1と逆転に成功し、スタジアムが歓喜と興奮に揺れ動く中、最後まで慎重に守り切ったハンブルガーSVが見事に勝利。残留争い直接対決を制し、ボルフスブルクとの順位逆転に成功すると、マインツも抜いて14位で1部残留を成し遂げた。ブンデスリーガ創設から唯一、1部に在籍し続けているクラブの伝統を今季も守り抜いたハンブルガーSV。一方のボルフスブルクは最終節で16位に順位を落とし、今月25日と29日に行われる2部3位との入れ替え戦に回ることが決まった。

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