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[MOM2154]川崎F U-18MF池谷祐輔(3年)_「守るだけだった」ボランチが技術磨いて攻守で存在感。公式戦初ゴールも

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川崎フロンターレU-18MF池谷祐輔

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.2 高円宮杯プリンスリーグ関東第7節 流通経済大柏高 1-2 川崎F U-18 流通経済大柏高G]

 2-1で勝利した川崎フロンターレU-18の主役は背番号15のボランチ、MF池谷祐輔(3年)だった。ユースチームでの公式戦初ゴールとなった先制ミドルに加えて、決定的なスルーパスを配球し、守備面でも終盤の苦しい時間帯でセカンドボールを制圧。試合後、取材陣などから賞賛する声が相次ぐほどの活躍ぶりだった。

 前半から中盤の攻防戦の中でフリーになる機会が多かった。そこで、この一年間意識して磨いてきたという技術力を発揮。ボールをシンプルに動かしながらバイタルエリアで仕掛けてシュートも打ち込んだ。

 そして前半44分には再び空いていたバイタルエリアのスペースへ入り込み、ミドルシュート。「相手のバイタルエリアでのプレッシャーが意外と弱かったので、シュートを狙えるかなと思って、シュート狙ったら、相手に当たって上手く入ったので良かった」というゴールで先制点を奪った。

 身長は登録172cmと決して大柄ではないが、前に行く力強さも見せていた池谷は流経大柏がロングボールで押し込みに来た終盤に持ち味を発揮。「スカウティングとかでもセカンドボールは結構勝負になると言われていたのでそこは強く行っていました」というセカンドボールをよく拾ってチームが押し返す原動力になっていた。

 本人が昨年から変化した点に挙げるのは技術面だ。技術力の向上によって視野も広がった。局面局面での予測の精度も上がり、「去年は自分は守っているだけという感じだった」というMFは攻守において存在感を発揮できてきている。課題に真剣に取り組むようになったきっかけは今年トップチームへ昇格したMF田中碧の存在が大きいのだという。

「田中碧くんが去年トップに行きましたけれど、自分はそれを追ってきた身なので。止める・蹴るが本当にあの人は凄くて、自分もやらないといけないと思っていた。それが大きかったです。あの人はストイックで練習最後までやるし、(練習に)早くから来るんで自分もやらないといけないという刺激は常に感じていました」

 この日、強豪対決で存在感を発揮した池谷だが、より上のレベルに到達するためにはまだやるべきことがある。本人は「もう少し技術だったり体力の面だったりを上げていかないといけないと思っています。ユースで初ゴールだったのでもっともっと自分も点獲りたいですし、もっともっとフロンターレも点取らないといけないと思うのでコンビネーションとかももっと追求して試合で出していければいい」と語り、今野章監督は「もっと推進力が出てくれば上も見えてくる」と期待した。今年、着実に評価を上げているMFは現状に満足することなく、追い続けてきた先輩MFに続くことを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
●2017 プリンスリーグ関東

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