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19歳FWに翻ろうされたDF槙野「Jリーグではなかなかいない」

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FWエムレ・モルに突破を許すDF槙野智章

[7.15 Jリーグワールドチャレンジ2017 浦和2-3ドルトムント 埼玉]

 背番号9を背負った19歳FWに翻ろうされた。浦和レッズDF槙野智章は、一気の加速でボールを運んだドルトムントFWエムレ・モルの後を必死に追い掛けたものの、2得点を許してしまった。

 前半は押し込まれる展開となったが、「ボールを持たれるのは想定内だった」。DF森脇良太、DF遠藤航とともにPA内に進入しようとする相手に激しく体を寄せて簡単には好機を作らせず。ボールこそ保持されたが得点を許さずに試合を進めると、前半24分にMF柏木陽介のCKをFW興梠慎三が鮮やかなボレーで流し込み、先制に成功した。

 しかし、後半開始からピッチへと送り込まれたモルに手を焼くことに。「2、3度マッチアップしたところでガツンと行けたので彼も苛立っていたし、自分の方に(流れを)持って行けたと思った」。経験値で上回る30歳DFは心理的に優位に立ったと感じていたが、19歳FWは何よりも「速かった」。

 後半31分には左サイドから突破を図ったモルに体を寄せようとするも、一瞬のスピードで振り切られてPA内への進入を許すと、左足で流し込まれて同点とされてしまう。さらに同34分には再び一気に加速したモルに置き去りにされると、その流れから最後はまたもや背番号9にネットを揺らされて逆転を許してしまった。

「Jリーグではなかなかいない。あれだけ若くて、あれだけのテクニックがあって、速さもあって、ドリブルができる選手と対戦できたのは良かった。Jリーグ戦う上で、あれ以上の選手はいないという意味でも、良い緊張感の中でやっていかないといけないといういい刺激になった」。相手に称賛の言葉を贈りつつも、苦い経験を糧にしなければならないと前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)

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