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鳥栖、“魂の守備”で今季初の無失点…MF原川「疲れ切りました」

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90分間ピッチに立ち続けたサガン鳥栖MF原川力

[5.13 J1第14節 浦和0-0鳥栖 埼玉]

 ボールを圧倒的に保持された。そして、幾度となくPA内への侵入を許した。しかし、最後の最後までゴールを守り抜き、サガン鳥栖はアウェーで勝ち点1をもぎ取った。MF原川力が「疲れ切りました」と苦笑したほどの運動量と集中力を保っての、今季初の無失点だった。

「前半をゼロで行って、個半にビクトル(・イバルボ)と(田川)亨介を入れて、そこで点を取るプランだった」。そう語ったように、前半は体を張ってゴールを守り続けた。「ある程度、押し込まれても今日の3CBは強くて大きい選手が並んでいるので、クロスに関しては問題なかった。浦和は2列目から出てくる選手が多いので、そこの受け渡しの難しさはあった」と浦和に左右に振られようとも、簡単には中央のスペースを空けず、PA内に侵入しようとする相手には必ず誰かが寄せて自由を与えない。

 高い集中力を保って浦和の攻撃をはね返し続けるが、「ボールを取った後の質が高くなかったので、あまり攻撃につながらなかった」とボールを保持すると一気にトーンダウン。後半に入ると、プラン通りにFW田川亨介、FWビクトル・イバルボが投入されたものの、彼らを生かす場面は限られ、フィニッシュまでなかなか持ち込めなかった。

「皆、守備でパワーを使い切る状況になってしまった。僕はボールを受けて時間を作らないといけないタイプなので、もっとやらないといけないし、ボールを奪った後のパス回しの質が課題だと思う」

 攻撃面での課題こそ残ったものの、浦和の猛攻に耐えて今季初の無失点試合を達成。「チーム状況を考えると、粘り強く体を張るという姿勢を表現しないといけないと思っていた。その姿勢を表現しての初めての無失点なので、プラスに考えたい」と前を向いた。

(取材・文 折戸岳彦)
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