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[MOM2555]柏U-18DF吉田新(3年)_「やっと決まった」1年越しの“武器”から決勝弾演出

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長短自在にスローインを投じた柏レイソルU-18のDF吉田新(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.22 日本クラブユース選手権U-18大会GL第1節 柏U-18 2-0 新潟U-18 宮城総合]

 チームを率いる山中真監督も「ビックリしました」と振り返る判断が柏レイソルU-18を勝利に導いた。終了間際の後半33分、右サイドからのスローインに向かったのは左サイドバックのDF吉田新(3年)。豪快なロングスローでFW森海渡(3年)の決勝弾を呼び込んだ。

「自分も『投げるのか!』って思いましたし、予想外の形でした」と苦笑いを見せていた若き29歳の指揮官。常々「強さを求めている」と強調し、この日もロングボールを多用する戦術的多様性を見せた柏U-18だったが、最後に試合を決めたのも良い意味で“らしくない”形からだった。

 吉田のロングスローはPA脇に走り込んだDF杉井颯(3年)の頭上を大きく越え、ニアポストでDF真家元彦(3年)がフリック。ファーサイドに森が走り込み、貴重な先制点に結びついた。決まった直後には「やっと決まった」とピッチ内から喜びの声。吉田自身も「決まったのは初めてじゃないですかね」と破顔させていた。

 投げ始めたのはちょうど1年前の日本クラブユース選手権(U-18)でのこと。「去年から飛ぶようになって投げ始めた。武器だと思ったので取り入れようということになって、監督も納得してくれた」。当時の指揮官は現コーチの永井俊太氏。1年越しの鍛錬が結果につながる形となった。

「これまで決まっていなかったので、点になって良かった」と振り返った吉田。今後のグループリーグでの対戦相手が見つめる中でのプレーだったため、警戒も強まることが考えられるが、「変化をつけようという感じで狙いは定めていない」と別パターンの可能性も示唆。さらなる“武器”への期待を感じさせた。

(取材・文 竹内達也)
●第42回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会特集ページ

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