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イタリアに蔓延る人種差別問題…TV解説者が無意識の差別発言で出禁に

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ロメル・ルカク絶賛中に…

 インテルに所属するベルギー代表FWロメル・ルカクについて、イタリア人解説者がテレビ番組内で人種差別的な発言を行い、出禁となった。イタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』など複数メディアが伝えている。

 ルカクは今シーズンからアントニオ・コンテ率いるインテルでプレーするが、セリエA第2節のカリアリ戦において人種差別的なチャントの標的とされて、波紋が広がった。あれからわずか2週間ほどで、今度はメディアにおいて人種差別の被害に遭った。

 問題となっているのは、ミラノの地元メディア『テレロンバルディア』が制作するテレビチャンネル『トップカルチョ24』の生放送中に、元スポーツディレクターのルチアーノ・パッシラーニ氏がルカクについてコメントした内容だ。パッシラーニ氏はインテルFWを絶賛。「イタリアにおいて現在、彼のような選手はユベントスにもミランにもローマにもどこにもいない。彼は最高峰の選手の1人であり、私は彼が大好きだ。ゴールも決めてくれるし、チームをけん引してくれる」などと真剣な眼差しで語った。

 だがルカクの強さを力説する中で、無意識ながらも差別発言を口にしてしまう。「1対1ではやられてしまうから、バナナ10本でも食べられるように与えておくしかない」と発言。周囲を凍り付かせた。パッシラーニ氏はすぐさま、冗談として釈明したが、テレビディレクターのファビオ・ラベッツァーニ氏はその数時間後、番組内でパッシラーニ氏を次回の放送から除外することを発表。「故意ではなくても許されない発言」だとして謝罪した。

 なおパッシラーニ氏は、別のテレビ番組内で謝罪。「私は80歳で40年間、サッカー界で生きてきたが、振る舞いにより、処分を受けたことはなかった。申し訳ない。私のパートナーや2人の孫も有色人種であり、私は差別主義者ではない」などと改めて釈明した。

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