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「全部DFラインをカバーする」。恩師からの言葉胸に戦った桐蔭学園CB西村が好守連発

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桐蔭学園高のCB西村俊祐はDFラインを広範囲にカバーして勝利に貢献

[9.21 選手権神奈川県予選2回戦 桐蔭学園高 3-2 座間高 桐蔭学園G]

 身長は175cmでCBとしては特別大柄な訳ではない。それでも、桐蔭学園高のDF西村俊祐(3年)は前へ出てのインターセプト、ヘディングの強さ、そして特長であるカバーリングと好守を連発。相手の抜け出しをスライディングタックルで止めるなど桐蔭学園の最終ラインを広範囲にカバーし、勝利に大きく貢献した。

「中学時代(フェルボール愛知)の監督に言われた言葉で、『全部DFラインをカバーするくらいの気持ちでサッカーをしろ』と。大会を前にもらった言葉を見て初心に戻ってやろうと思っていました」。その言葉を体現するような動き。印象に残る80分間だった。

 八城修監督も「気持ちが入っていたね」と評したように、気迫とプレーでチームを支えたDFは左右両足からのフィードも良く、セットプレーからゴールを決めるなど攻撃面でも活躍。コンビを組む1年生CB青木祐人をサポートしながら試合終盤まで3-0で試合を進めていた。

 だが、チームとして集中力の切れた試合終盤に連続失点。「負けなかったことが本当に良かったと思いますし、自分たちDFはゼロで守ることを意識しているんですけれども、ここ最近できていないので90分間(選手権予選は80分間)集中力を続けられるようにしたい」と誓った。

 桐蔭学園でのサッカー生活も残りわずか。「自分は愛知県から来ていて、何もしないまま終わるわけにはいかない。親たちへの感謝の気持ちをサッカーで伝えるしかないので、自分がもっと気持ちを出すことでチームも良い方向へ向かうと思うので意識しています」という西村が、感謝の気持ちも込めて戦い、桐蔭学園を全国へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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