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[MOM3400]佐賀東MF吉田陣平(2年)_深夜に合流の日本高校選抜MFが1G4A!守備面の進化も示す

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後半13分、佐賀東高MF吉田陣平がドリブルシュートを決める

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.21九州高校(U-17)予選リーグ 那覇高 0-7 佐賀東高]

 圧巻の1ゴール4アシスト。日本高校選抜として20日の「NEXT GENERATION MATCH」(埼玉)に先発後、長距離移動をして前夜12時過ぎに長崎入りしたという佐賀東高MF吉田陣平(2年)が違いを見せる活躍だ。

 前半30分、左ショートコーナーのリターンを受けた吉田は、1対2の状況から縦に仕掛けてラストパス。これをFW溝口貴也(2年)が1タッチでゴールへ流し込み、先制点が生まれた。

 同アディショナルタイムには敵陣中央でのスライディングタックルでインターセプト。ここから2点目が生まれた。吉田は、後半2分にもインターセプトからそのままスルーパスを通して2つめのアシスト。日本高校選抜の中に入ってもボールを収めドリブル、パスで打開する力を見せていたMFはこの日、守備面での貢献度も大きかった。これは日本高校選抜で青森山田高MF宇野禅斗(2年)らから学んだ部分のようだ。

「自分の強みと違うところも出せてゴールを奪えたので、そういうところは高校選抜で得た自分のスキルと感じました。攻撃だけだとスカウト陣とか全然見てくれない。攻守一体なので、自分もさすがに守備も意識していかないとトップレベルで活躍していけない」

 日本高校選抜の指揮も執る蒲原晶昭監督は吉田について「足元は(高いレベルに入っても)大丈夫。守備の要求をしてきた」と語っていたが、守備意識が高まり、切り替え速く守備をするように変化している。そのボランチは、的確な読みも合わせてゴールへ繋がるインターセプトを連発。そして、攻撃面で強みを存分に発揮した。

 10分に左CKで三度アシストを記録すると、13分には中央からドリブルシュートを叩き込む。そして後半30分、中央からのスルーパスで4つめのアシスト。予選リーグを突破するため大量得点を必要としていた佐賀東に7-0の大勝と準決勝進出をもたらした。

「選抜という目で見られているので。自分もプライドを持って佐賀東の代表として行っているので、そういうところで違いを出したいと思っています。(今日は)点獲らないといけなかったので4アシスト、あと1得点も取れたので自分的には全然できたと思います」と吉田。注目MFが攻守両面で違いを生み出した。

「NEXT GENERATION MATCH」は先発起用されてチャンスにも絡んだが、「自分の特長があんま出せなくて悔しかったです」と振り返る。日本高校選抜で対戦した大学生や川崎F U-18のスピード感の中でプレーしていただけにこの日は余裕があったことも確か。Jクラブユースや全国トップクラスの強豪校相手でも自分の良さを出せるように、トレーニングしていかなければならない。

 まずは東福岡高との準決勝。勝てばサニックス杯の出場権を獲得できるだけに「何としてもあと1勝」。この日のように攻守で違いを作り出してチームを勝利へ導く。

(取材・文 吉田太郎)

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