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U-16日本代表候補へ“個人昇格”の中学生MF矢田龍之介は東京五輪準決勝を刺激に。「自分もそこの舞台で……」

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U-15世代の注目MF矢田龍之介(1FC川越水上公園)はU-16日本代表候補合宿で奮闘中

[10.6 練習試合 U-16日本代表候補 2-3 明秀日立高 Jヴィレッジ]

「必ず自分もそこの舞台でしっかり戦って試合を決めれる選手になるために、この合宿の刺激を必ず日々のトレーニングとかに活かしながらどんどん成長していかないとに繋げていかないといけないなと強く感じました」

 U-15世代からU-16日本代表候補へ“個人昇格”しているMF矢田龍之介(1FC川越水上公園)が、大舞台で試合を決める選手になることを誓った。ボランチの位置での的確なターン、前向きにボールを持った際のドリブル、パス、シュートに注目の“逸材候補”。その矢田はこれまで見たワールドカップや五輪の中で、特に東京五輪準決勝の日本対スペイン戦が印象に残っているという。

「延長に入ってもスペインの質が落ちないというところとか、最後の最後の1対1の場面で身体とか一つ出れば守れるとか、ギリギリの場面での駆け引きというのは凄いなと思いました」。自分も五輪やワールドカップの準決勝、決勝で質の高さを表現したり、最後一歩踏み出すことができる選手へ。現在は上の世代の代表候補チームで課題改善に取り組んでいる。

 6日、U-16日本代表候補は2試合の練習試合を実施。矢田は2試合目の明秀日立高(茨城)戦でボランチとして先発した。相手は高校年代でも強度高く、運動量豊富なチーム。序盤から精力的にボールを引き出し、チームを前進させようとしていたが、相手のプレッシャーの速さの前にパスを当ててしまったり、攻撃に係る回数が減るなど、悔しい内容となった。

「この合宿はポジショニングのところをかなり改善しないとダメだと思ったので、昨日の試合はかなり意識したんですけれども、なかなかうまく行かなかったですね」。本人はポジションを取る回数や運動量が減ったことを反省。8日の練習試合ではより質と量を上げ、所属チームでの練習や今後の代表活動に繋げる意気込みだ。
 
「上の年代の人たちとやることは経験になるし、その経験をトレーニングや自分の年代の試合でしっかり出さないといけない」。五輪やワールドカップで活躍するため、参考にしているというMF田中碧や元スペイン代表MFシャビに近づくためには、日々成長し続けることが必要。「まだまだ全然ダメ」と言い切る矢田は地に足をつけて、一歩ずつ階段を上っていく。

(取材・文 吉田太郎)

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