beacon

U-23日本代表、カメルーンと引き分け

このエントリーをはてなブックマークに追加

[6.12 国際親善試合 U-23日本 0-0 U-23カメルーン 国立]

 北京五輪に出場するU-23日本代表が同じく北京五輪に出場するアフリカの強豪・U-23カメルーン代表と対戦。0-0で引き分けた。
 北京五輪開幕まで2ヵ月を切って迎えた一戦。4-2-3-1の布陣をとった日本はGKが西川周作(大分)で、DFは右から森重真人(大分)、水本裕貴(G大阪)、吉田麻也(名古屋)、田中裕介(横浜FM) 。中盤の底の位置に本田拓也(清水)と梶山陽平(F東京)が入り、トップ下に谷口博之(川崎F)。左MFが本田圭佑(VVV)で右MFが梅崎司(浦和)、注目のFW森本貴幸(カターニア)が1トップに入った。
 序盤、試合の主導権をつかんだのは日本だった。相手のプレッシャーを1タッチを含めた速いパス回しでかわし、ボールを前線へと運んでいく。9分には西川のFKを起点に右サイドをえぐった梅崎のラストパスをフリーの森本が決定的な形で合わせる。同25分にも田中の左クロスに走りこんだ梅崎が右足シュートでゴールを襲った。ただ、相手DFを完全に崩したこの2度の決定機をミスと相手GKの好守で決め切れなかったことが後になって響いた。その後もボールは保持し、サイドを崩す場面は何度もつくった。FW李忠成(柏)が投入された後半15分以降はDFの裏を突く場面も急増した。しかし最後の局面では平均身長183cmの4バックらカメルーン守備陣を破れず、ゴールを奪うことが出来なかった。

 ただ、カメルーンのA代表組4人が不在だったとは言え、日本の守備陣の安定感は高かった。オーバーエイジ枠のFWギー・ベルトラン・マッジョとFWバンジャマン・ムカンらがゴールに迫ったが、本田拓が相手ボールに良く絡み、吉田と水本の両CBも危険な地域に相手を侵入させなかった。右の森重と左の田中の両SBは攻守に貢献度が高かった。前半30分にはカメルーンFWギローム・ケンドに決定的なヘディングシュートを放たれたが、唯一のピンチだったこの場面も西川が好セーブ。失点の不安を感じさせる場面はほぼなかった。
 後半ロスタイムに得たMF水野晃樹(セルティック)の右足FKがクロスバーを叩くなど得点を決めきれなかったことは確か。そしてホームで勝ちきれなかった。だが、試合の主導権を握り続けたゲーム展開と、個人、チームで見せた好守。日本が手ごたえをつかむ好内容のテストマッチだったことも間違いない。 

(取材・文 吉田太郎)

TOP