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[全日本女子]荒川が7月ぶり待望のゴール「やっと決められた」

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[12.28 全日本女子サッカー選手権準決勝 ベレーザ 3-1 マリーゼ 西が丘]

 「やっと決められた」。試合後、日テレ・ベレーザ所属の日本代表FW荒川恵理子は嬉しそうに語った。28日に行われた全日本女子サッカー選手権準決勝・東京電力マリーゼ戦。後半から途中出場した荒川は、持前のキープ力を活かして試合の流れを引き寄せ、チームの2年連続決勝進出に大きく貢献した。
 「前半途中から相手のペースに巻き込まれた感じがあった。だから高い位置でボールをおさめられるキープ力をもつ荒川を入れて流れを変えたかった」。ベレーザ・松田岳夫監督のその采配はピタリとはまった。後半7分、荒川はFW永里優季からヘッドでパスを受けると、落ち着き払った様子で周囲の状況を瞬時に察知。「練習通りに打てた」という鮮やかなループシュートで駄目押しの3点目決めてみせた。その後も2トップの相方・大野忍と共に果敢にフォアチェックに行き、高い位置で起点になり続けた。「今年7月ぶりのゴールなので、元旦の決勝戦に向けてやっと決められたって感じです」。長いトンネルを抜けた荒川にとっては非常に縁起の良いゴール、手応えを十分に掴んだゲームとなった。「元旦はここ数年では、余り負けた事がない。それに毎回のように自分でゴールも決めている。3人の選手(小野寺志保、加藤與惠、四方菜穂)が今年で引退するので、華を添える意味でも決められたら良い」。荒川の口から、ストライカーらしく頼もしい発言も飛び出した。しかし、INACレオネッサとの元旦決戦に向けて気持ちは高ぶってきたかと質問すると、「決勝戦の数日後に、結婚式の余興を2つ頼まれていて、そのネタ合わせとか練習のこともあるから、頭の中は"決勝戦"と"余興"の半々ですね」と荒川らしくおどける場面も。それでも最後は「今のメンバーで元旦にサッカーが出来るのはこれが最後。勝って終わるように頑張ります」。調子を取り戻しつつあるストライカー・荒川は、しっかりと締めてくれた。

(取材・文 山口雄人)

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