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イエメン戦前日練習後の岡田監督コメント

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 日本代表は19日、20日のアジア杯予選・イエメン戦に向け、試合会場の熊本県民総合運動公園陸上競技場(KKウィング)で公式練習を行った。
以下、練習後の監督会見要旨

岡田武史監督
「ある程度十分休みの取れた選手を集めて、1月10日から約10日間、キャンプをしてきた。軽いケガ人が出て、離脱した選手もいるが、基本的には順調に、大きなケガ人もなく来れた。代表が初めてという選手や経験の少ない選手もいるが、ひとつのまとまりがようやく出てきたという手応えを感じている。相手はガルフ杯を戦ってきて、コンディションも整っている。ひとりひとりは技術も高く、力を持っている。簡単に行かないかもしれないが、このメンバーで結果を残したい」

―初めての熊本での代表戦だが?
「選手にも集合日に話して、もう一度きょうも話すつもりだが、日の丸を背負って戦うのがどういうことか。これは親善試合でもなければ、選考会でもない。日本代表として国際Aマッチを戦うというのは誰にでもできることではない。幸せなことであり、責任もあることだというのをピッチで見せてほしい。チームが勝つために全身全霊で、一丸となって戦う姿をぜひ見せたい」

―非公開でどんな練習をしたのか?
「試合前日はいつもと同じパターン。ハーフコートで、タッチ数を制限して11対11のゲームをやった。9対9でもいいが、後ろの人数が少なかったので、大津高校の生徒を2人借りた」

―巻は地元だが、出番はあるのか?
「いろんな選手にいろんな出身地がある。そのたびごとに意識していたらチームにならない。国際Aマッチを勝つためにベストのメンバーで、ベストの戦いをする。巻は当然、重要な選手のひとり。熊本だから巻を使うということはないが、彼が必要だからここにいるし、使うことにもなる」

―イエメンのイメージは?
「ひとりひとりはきっちりしたテクニックを持っている。当たりも激しく、激しくコンタクトしてくると思う。3バックでしっかり守って、速攻が得意。この時期にこの相手とやることが決まったときから、簡単にいくとは思っていない。オシムさんのときも苦戦したが、あれはオシムさんになって最初の公式戦だったと思う。我々は1年間チームをつくってきたし、10日間チームとして合宿してきた。簡単な試合にはならないと思うが、結果を残せるチームになったと思っている」

―W杯アジア最終予選も続く重要な年にアジア杯予選が入ってくるのはどう思うか?
「当初、この試合は20日ではなく、14日か15日だったと思う。それではとてもチームを組めないので、延期してもらった。最初に聞いたときは、とんでもないスケジュールで、こんな時期に公式戦をやってもメンバーを組めないと思っていたが、よく考えたら、2月11日のオーストラリア戦が最初の公式戦だったら、いきなり本番になっていた。ここで2試合あるのはものすごくありがたいし、ラッキーだったと思っている。

 最も重要なのはオーストラリア戦。そのためにこの2試合をこなすが、いつも言うように、一番重要な試合に向けたテストマッチと言っても、たとえそれが親善試合でも、勝つためにベストを尽くさないとテストにはならない。イエメンに勝つためにベストを尽くすことが大切。ロングボールを放り込むとか、イエメンに勝つための戦い方はしないが、自分たちのコンセプトに沿った戦い方で、あしたの試合に勝つためにベストを尽くす。

 あしたはいろんな選手にチャンスを与えられると思う。こんなチャンスはそうないし、こういうチャンスを生かして1人でも2人でも出てくることが、チームの活性化にもつながる。常連のメンバーだけだったら、ここまで充実した合宿は送れなかった」

(取材・文 西山紘平)

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