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決定力欠いたU-17、明大に1-2惜敗

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[5.15 練習試合 U-17日本代表候補 1-2 明治大]

 今年10月にナイジェリアで開催される「U-17W杯2009」に出場するU-17日本代表候補が合宿最終日の15日、明治大学と練習試合(45分×2)を行い1-2で惜しくも敗北。試合後、5日間の合宿を解散し選手たちは各クラブ、高校に戻っていった。


 U-17代表は序盤こそ、関東1部リーグの強豪・明大の素早いボール回しとピッチを広く使ったダイナミックな攻撃に押し込まれたが、前半15分過ぎからは徐々に中盤でボールをキープ。ほぼ互角のゲームを展開した。前半16分、トップに入ったFW宇佐美貴史(ガンバ大阪)からパスを受けた右ハーフ高木善朗(東京Vユース)が右ポスト直撃の鋭いシュートを放つと、同30分には高木からラストパスを受けた宇佐美がPA左にてGKを一瞬でかわしフィニッシュ。これもポストに嫌われたが、「付き合いが長いので互いの動き方や動き出しが分かる」という高木が宇佐美との連携で空いたスペースを巧みに突き、チャンスを作った。その後も2トップのFW宮吉拓実(京都サンガF.C.)、宇佐美が中盤まで下がって起点を作ったが、13日のFC東京戦同様に決定力を欠き0-0で前半を終えた。

 後半も前半同様に攻守切り替えの早い試合展開が続いたが、後半30分、U-17代表が先制に成功した。後半からボランチでコンビを組んだMF堀米勇輝(甲府ユース)の左クロスに鮫島晃太(鹿児島城西高)が打点の高いヘディングシュート。明大から1点をもぎとった。しかしその4分後、明大のトップを張ったFW阪野豊史(1年)にヘディングゴールを奪われると、同41分にもPA左外からMF鈴木秀史(2年)に鋭いFKを決められ、一気に1-2とリードを許した。同43分には、小刻みなドルブルでタメを作った堀米のスルーパスから右ハーフの宮崎泰右(大宮ユース)がシュートするも、またも決定機で決め切れず、そのまま試合を終了した。

 格上の大学生相手とはいえ、先日のFC東京戦同様「最終局面での精度の低さ」を露呈する格好となったこのゲーム。後半20分までプレーした宇佐美は「ボールを引き出して得点を決めるのが仕事なのに今日は出来なかった」と反省。またFC東京戦で唯一のゴールをあげた宮吉は「決定機で決められない。まだまだです」とコメントした。池内豊監督は「攻撃では色んな所で起点を作れるようになったが、世界に近づくためには一人ひとりのプレーの質を上げるしかない。最終局面での精度は半永久的に課題です」。そう言って5日間に及ぶ合宿を総括した。

 U-17代表はこれで合宿の全日程を終了し解散。今後はブルキナファソ、スペインに遠征し、10月のW杯本大会に臨むこととなる。


●前半
GK
渡辺泰広(新潟ユース)
DF
夛田凌輔(C大阪U-18)
高野光司(東京Vユース)
内田達也(G大阪ユース)
廣木雄磨(F東京U-18)
MF
高木善朗(東京Vユース)
鮫島晃太(鹿児島城西高)
小島秀仁(前橋育英高)
小川慶治朗(神戸ユース)
FW
宇佐美貴史(ガンバ大阪)  
宮吉拓実(京都サンガF.C.)

●後半
GK
松澤香輝(流通経済大柏高)
DF
秋山貴嗣(神戸ユース)
高野光司(東京Vユース)
(65分→岸光(名古屋U-18))
内田達也(G大阪ユース)
(65分→藤原賢土(藤枝明誠高))
夛田凌輔(C大阪U-18)
MF
高木善朗(東京Vユース)
(58分→宮崎泰右(大宮ユース))
鮫島晃太(鹿児島城西高)
堀米勇輝(甲府ユース)
宮市亮(中京大附属中京高)
(65分→神田圭介(鹿島ユース))
FW
宇佐美貴史(ガンバ大阪)
(65分→小野裕二(横浜FMユース))
杉本健勇(C大阪U-18)

<写真>FC東京戦に続き、このゲームでも決定力を欠いたFW宇佐美貴史
(取材・文 山口雄人)

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