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今度こそ自分の手で…4年前のリベンジへ遠藤「勝つために来た」

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 6日のW杯アジア最終予選・ウズベキスタン戦に向け敵地で調整中の日本代表は4日、現地で練習を行った。疲労の蓄積が見られるMF長谷部誠(ボルフスブルク)が練習を途中で切り上げたほかは目立った負傷者もなく、決戦に向けて順調に調整が進んでいる。

 「十分にいい調整ができている。自信を持って臨みたい」。MF遠藤保仁(G大阪)は淡々と、しかし力強く語った。

 勝てば4大会連続のW杯出場が決まる一戦だ。前回のW杯ドイツ大会アジア最終予選では、05年6月8日、無観客試合となったタイ・バンコクで北朝鮮を2-0で下し、W杯出場権を獲得した。あれから4年。当時も主力だった中村俊が出場停止でスタンド観戦だったこともあり、今回のメンバーで4年前のW杯出場決定の瞬間をピッチで迎えたのは遠藤とDF中澤佑二の2人しかいない(GK楢崎正剛とFW玉田圭司はベンチ入りしていたが、出場機会はなかった)。

 遠藤にとっては、同じW杯予選突破でも4年前と今回では大きく意味合いも異なる。北朝鮮戦は後半40分からの途中出場。当時は親善試合には先発しても、黄金のカルテットと呼ばれた欧州組が合流すると、先発はおろかベンチからも外れることが珍しくなかった。

 前回のアジア最終予選では6試合中2試合に先発しているが、うち1試合は消化試合となった最終節のイラン戦。それ以外は途中出場の北朝鮮戦を除けば、3試合ともベンチ外だった。北朝鮮戦にしても、中村俊やMF中田英寿が出場停止だったからベンチに入ることができたというのが実情だった。

 今度は違う。これまでの最終予選は全5試合にフルタイム出場。押しも押されぬ日本の中心選手となり、遠藤の繰り出す長短のパスが日本のあらゆる攻撃の起点になっている。「試合に出ようが、出まいが、みんなで(W杯出場権を)勝ち取るのが一番の目標」。4年前はなかなか出場機会に恵まれなかった遠藤だからこそ、その言葉も重い。「今まで積み上げてきたものをしっかり出せばいい結果は出る」。それだけチームの結束力には自信がある。

 「勝って決めたい気持ちは強いし、そのためにここまで来ている。どういう展開になるか分からないけど、最後の笛が鳴るまで集中してやりたい」。4年前もピッチで聞いたW杯出場決定を告げる笛。だが、今度はその音色も、遠藤自身の達成感も、まったく別のものになるはずだ。

<写真>4年前は海外組の控えだったMF遠藤保仁。今度はチームの中心として日本をW杯出場に導く

(取材・文 西山紘平)

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