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慶大、早慶戦56年ぶりの歴史的快勝

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[大学サッカー]

[6.28 第60回早慶サッカー定期戦 早稲田大 0-3 慶應義塾大 国立]

 慶應義塾大が56年ぶりとなる早慶定期戦での3点差勝利。イ・ウヨン監督は「素晴らしいゲーム。最高だった」と選手たちを讃えた。
 関東大学リーグ1部では、MF中町公祐(高崎高、前湘南)を中心とした速く正確なパスワークと厳しい守備を武器に一時2位につけながら終盤3試合を1分2敗と失速。さらに全国大会出場を目指した総理大臣杯予選では、関東2部の尚美学園大に敗れた。関東2部から復帰1年目のシーズンながら強烈なインパクトを残していた試合内容も徐々に悪化。結果の出ないチームの状態は決してよくなかった。その中で迎えた「絶対に負けられない」早慶戦。だが、「走りきられないと自分たちは勝てないということを忘れていた。負けてそれに気づいた」とCB三上佳貴(3年=藤枝東高)が振り返ったように、この日は選手たちががむしゃらに走り、戦い、ライバル・早稲田大を上回った。

 勝利への執念でも上だったのは慶大だ。特に大きかったのが、控え組も含めた4年生の存在。「17年間のサッカー人生の集大成」と誰より強い気持ちで試合に臨んでいたFW中川靖章主将(4年=静岡高)は後半に足が攣るまで走りぬいた。中盤で大車輪の働きを見せたMF織茂敦(4年=國學院久我山高)は試合終了まで誰よりも動き回っていた。ややアグレッシブさに欠けた早大と燃料タンクの残量ギリギリまで燃料を使い果たした慶大。前半こそ0-0だったが、後半開始直後に「逆転負けした昨年迷惑をかけた。今年にかける気持ちがあった」というDF田中奏一(2年=F東京U-18)の豪快なヘッドで先制点を奪うと、試合の流れはより気持ちの強かった慶大へ一気に傾いた。

 中川靖と1年生MF藤田息吹(藤枝東高)もゴールで続き、3-0が09年の早慶戦は決着がついた。慶大が早慶戦で最後に勝っていたのは02年。今の現役生に早慶戦勝利を知る選手はいなかった。早慶戦勝利の味をどうしても味わいたかった現在の4年生を中心に「いい仲間たちのおかげ」(中川靖)で全員で戦い抜いた慶大が、9,041人の観衆の前で歴史的な快勝を収めた。
 
<写真>MVPも受賞した慶大・中川主将が歓喜の雄たけび
(取材・文 吉田太郎)

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