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[高校MOM_67]広島観音高MF柳田優介主将(3年)_同点劇生んだ明晰な頭脳

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.13 全日本ユース(U-18)選手権1次R第2戦 広島観音高 2-2 東京Vユース 秋津]

「今年はキャプテンがゲームの中ですべてを決めている。メンバー決めも彼が中心」と広島観音高・畑喜美夫監督から絶大な信頼を寄せられる。試合後の受け答えでも、常に相手の質問に対し、一度考え、はきはきと明確な答えを返してくる。
 このやり取りをするだけでも、MF柳田優介主将のセンス、そして明晰な頭脳がうかがい知れる。ボランチでプレーする彼は、立ち上がりの東京Vユースの攻撃に対し、「守備を意識しながらも、常に前に行くことを考えた」と、左サイドハーフの山田帆久斗と頻繁にポジションチェンジを繰り返し、カウンターの起点を作った。

 後半に入ると、逆転ゴールを許した後、中盤の形をダイヤモンドにして、「僕が後ろでバランスを取って、田中(杏平)をより前に出させた」ことで、攻撃が活性化。そして「選手交代のタイミングは、強く攻めたいときに入れてほしいと監督に言っていました。両サイドに西田と小林が入って、リズムが変わったし、ラスト15分はパワープレーで行くことは最初から決めていた」と語ったように、プラン通りにメンバーを投入し、後半32分に井上を入れてからは、柳田がアンカーとなり、布陣を4-1-2-3に配置転換をしたことで、一気に形勢逆転。ロスタイムの劇的同点弾に繋がった。このドラマの裏には、柳田の明晰な頭脳によって描かれたシナリオがあった。

(取材・文 安藤隆人)
高校サッカー・全日本ユース2009

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