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[高校新人戦]「外国人留学生いなくても」千葉国際8強進出:千葉

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[1.16 千葉県高校新人大会3回戦 市立柏 1-1(PK1-4)千葉国際 八千代G]

 平成21年度千葉県高校新人サッカー大会3回戦で平成19年度県新人戦準優勝の市立柏と昨年の全国高校選手権千葉県予選16強の千葉国際が激突。1-1からのPK戦の末、千葉国際が4-1で勝った。

 ブラジル人留学生不在の千葉国際が粘り強い戦いで準々決勝へ駒を進めた。千葉国際は昨年の高校選手権千葉県予選でDFマテウス(3年)、FWフェリペ(2年)というブラジル人留学生中心に2次予選を突破。決勝トーナメント1回戦では敗れたものの、2連覇を目指す市立船橋と3-4という撃ち合いを演じて見せた。
 選手権を最後にマテウスが引退し、フェリペは現在ケガの治療のため帰国中。MF大塚清尚(2年)を除くレギュラー10人が入れ替わって臨んだ今大会だったが、それでも強豪を振り切った。

 千葉国際は前半39分に1年生DF寺尾康平の仕掛けからFW市川陵(2年)が右足で先制ゴール。後半12分にセットプレーから市立柏FW関本有志(2年)に同点ゴールを奪われたが、市立柏によるDF背後を狙ったボールや、MF鵜之沢健悟(2年)や左SB中西夏唯(1年)らの個人技を生かした攻撃にもCB山家弘実(2年)らDF陣があわてず対応。逆にMF川北隼太郎(2年)らの決定的なシュートが次々と相手ゴールを襲った。
 延長前半7分にMF中村友樹(2年)のドリブル突破からつくった決定機は寺尾のシュートがクロスバーを叩き得点することができなかったが、1-1で突入したPK戦で1年生GK伊藤駿が1人目、2人目を立て続けにストップ。4人全員が成功した千葉国際は100分間の戦いでも、そしてPK戦でも相手にリードを許さず4-1で勝った。

 昨年の千葉国際はブラジル人留学生だけでなく、個性的な選手がそろっていた。ただ有田隆司監督は「(1、2年生は)地道に努力してきた選手ばかり。前線からしっかりとボールを追うし、運動量も昨年より間違いなくある。(タレントは昨年の方が上回っていたが)勝ち上がるためにはどうすればいいかは今年の方が知っていると思う」と口にする。そして「彼らは口には出さないけど『外国人留学生がいなくても』の気持ちは間違いなく持っていると思います」。

 PK2本を止めてチームを8強へ導いた伊藤は「ブラジル人選手のようにずば抜けた選手はいないけど、全員サッカーをして、攻守で相手に勝つ」と宣言。特別な個はなくても、チームは今年の武器で、一丸となってひとつひとつの勝利を重ねていく。

(取材・文 吉田太郎)

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