[5.30 国際親善試合 日本1-2イングランド グラーツ]

　日本代表は30日、オーストリア・グラーツでイングランド代表と強化試合を行い、1-2で逆転負けした。日本は前半7分、MF遠藤保仁の右CKからDF田中マルクス闘莉王が先制点。ところが、後半27分に闘莉王、同38分にはDF中澤佑二の連続オウンゴールで逆転された。これで国際Aマッチ3連敗となった日本は、6月4日にスイス・シオンでコートジボワールとW杯開幕前最後の強化試合を行う。

以下、試合直後のテレビコメント

●岡田武史監督
―O・Gが2回あったが、日本のいいところが出せたのでは?
「もう少し攻撃のほうでボールを動かせたら良かったが、ちょっと足が止まってしまった。まだコンディションがトップじゃないのがあるにしても、先に点を取って、何か守りたい意識が高かったと思います」

―守るなという指示をしていた?
「このテストマッチで守り切ってもしょうがないんでね、点を取りにいこうということだったんですけど、残念ながら出れなかったですね。圧力で」

―1点とってからもいい形があったと思うが。
「ちょっと人が足りてないというか、攻撃の形で意図していたことは何回か出せたが、もう少し回数を増やしたい」

―川島がPKなど好セーブした。
「うちがトップのチームに勝つにはキーパーのファインセーブが1、2回はないと勝てないので、よくやってくれたと思います」

―イングランドに競った試合ができた。相手の味方も変わるのでは?
「それはテストマッチですからあまり関係ないと思う。ここからはコンディションを上げること、攻撃の推進力、そういうものを出すことをやらないといけない」

―いいきっかけがほしいと言っていたが。
「初戦に向けての道筋はある程度、見えてるとおもっていた。そこそかなと思います」

●DF田中マルクス闘莉王
―早い時間に先制点取った。
「まあ、とはいえね、ちょっと守りの時間が長くて。その後、すぐに2点目を取れれば楽になれたんだけど。(得点とその後のO・Gよ)両方で目立ってしまって申し訳ないです」

―オウンゴールの場面は?
「対応したのはボールが無回転だった。どうしても触らなければというところで、ちょっとしか触れなかった。申し訳ないです」

―イングランドを脅かせたか?
「楽しかった。思い切ってやれたことと、こういう強い相手に、これくらいできるというのがアピールできた。ワールドカップまであと2週間切った。思い切ってやっていきたい」

●GK川島永嗣
―PKとめました。
「イメージどおりに動けたんで、とめられて良かったです」

―楢崎選手が先発するという予想が多かったが。
「今まで常に準備してきた。こうしてチャンスをもらえて、自分としてはプラスになった。またチームにこういう貢献をしたい」

―ルーニー中心の攻撃力はどうだった?
「失点したシーンでも、オウンゴールでしたが、ちょっとしたところの部分で失点につながった。イメージはみんなできたと思うので、まだ時間あるので、そういうのを追いかけていきたい」

―W杯の対戦相手に、日本の力を示せたのでは?
「ただ、まだ準備の段階。ここからが本当の戦い。まだ1試合あるので、いい形で本番に臨みたい」

●MF本田圭佑
―雨の中でのイングランド戦。振り返ってどうだった?
「そうですね、立ち上がりはまったくプレッシャーに慣れていなくて、簡単にボールを失う場面が多かったんですけど、徐々に慣れていけたけど」

―セットプレーで早い時間に点が取れた。
「あれがなかったらもっと、難しい試合になってたんじゃないかと思いますね。力の差は確実にあったと思うけど、その中で自分たちがどうやって2点目を取りにいくのか、またどうやって失点しないようにするのか、まだ2週間ある。このままでは勝てないし、もっと危機感をもってやっていきたい」

―ファンが期待するいいミドルシュートもあったが。
「そうですね、ま入ってないんで・・・。頑張ります」

●DF長友佑都
―イングランドの攻撃はどうだった?
「やっぱりスピードがあって止めるのは大変だったけど、でも、2失点は悔しいです」

―結果はオウンゴールでした。
「際どいところにボールを入れられたんで、なかなか厳しかったですね」

―今日は本番を想定したゲームだったと思いますが、どう守ろうとしたのか?
「いや、どう守ろうというか、今までやってきたこと、チャレンジ&カバーをやって、みんなで守って、みんなで攻撃しようと入った」

―いいきっかけになった?
「気持ちが上がってきた。前を向いてやりたい。つぎも試合があるので、その試合に向けて全力でいきたいと思います」

以上

(文　近藤安弘)