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日本vsデンマーク 公式練習後の岡田監督会見要旨

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 日本代表は23日、24日のデンマーク戦に向け、ラステンバーグのロイヤル・バフォケン・スタジアムで最終調整を行った。
以下、練習後の岡田監督会見要旨

岡田武史監督
「明日の試合は我々にとっても日本サッカーにとっても大きな試合だと思っています。ただ、試合が大きいといっても、相手がどうであれ、今我々ができることはベストを尽くすこと。持っている力をすべて出すこと、それしかない。今まで本当にやるべきことはすべてやってきた。あとは明日、選手がピッチの上でで持てる力をすべて出すような試合をして、ぜひクオリファイ(グループリーグを突破)したいと思っています」

―今日の公式練習でどういうことを確認したのか。引き分けでもクオリファイできる試合だが、戦い方が変わるのか?
「今日の練習は何かの確認というより、この試合までの間、2日間落として昨日上げたが、ちょっと体が重そうだったので、今日はゲーム形式で追い込もうと思って、短い間でしたが、狭いコートでゲームをやって、コンディショニングのことをやりました。
 明日の試合に関しては選手にもミーティングで言いましたが、0-0は考えない方がいいだろうと。そういう意味では我々は点を取らなければいけない。そういう意味で我々はいつも通り、勝つためにスタートするということです。それだけです」

―日本チームの素晴らしい部分、世界に胸を張れる部分とは?
「ここがと言いますか、我々はチームとして、今素晴らしいと言っても結果を残さないと意味がない。ただ、我々というのは、みんなが1足す1ではおそらく勝てないだろう相手に、100mの競走なら勝てないかもしれないけど、400mリレーなら勝てるかもしれない。そういうものを醸し出せることが長所だと思います。それが世界に誇れるかどうかを言うのはまだ早いと思います」

―海外のメディアが岡田監督の采配に高い評価をしているが?海外で指揮を執りたいという思いは?
「高い評価を受けているかどうかなんてまったく知らないし、ちょっと1勝したりいい試合をして一喜一憂する状態ではない。W杯はここからが勝負でもありますし、いちいち喜んでいられない立場です。それに、海外でということを考えられる状態ではない。今すべてこのW杯のために自分のすべてを注ぐつもり。まったく考えていないです」

―デンマークは高さがある。
「当然、身長の高さはアドバンテージになると思います。でも我々は今まで背の高い相手ともやってきました。背が高ければ常に勝てるかと言うと、そういうわけでもない。ただ、そういう意味で0-0はないだろうという判断をしています。セットプレー、パワープレー、いろいろなことを考えていますが、それに対して我々は当然やるべきことをやるわけで、クロスボールを上げさせない、しっかり競る、こぼれ球を拾うということをきっちりやろうということです。あとは神様がそれでゴールを生んでくれるのか生まないのか、決めてくれると思います。我々は最善を尽くすことだけ。急に背は伸びないので」

―デンマークの監督が「個」対「組織」と言っているが?
「確かに個の力を考えると、フィジカル、またはいろんなデータでデンマークの方が少し上かもしれません。ただデンマークも非常に組織的なチームだと私は見ています。我々がやる道は、我々が自分たちよりも個の強いチームに勝つためには何をやるべきかということをこの2年半やってきた。それを出すことです。デンマークの監督が言っていることは一理あると思います」

―日本の1ゴールを挙げた本田に期待することは?
「1点しか入れていないので本田だけなんですが、でも他の選手が入れる可能性もある。本田に期待することはこのチームに合流したときから得点を挙げること、点に絡むこと。そういう意味で彼のフィジカルの強さ、ヨーロッパの選手とも対等にできるフィジカルの強さを生かしてゴール前でつぶれる、あるいはシュートを打つことで、ゴールに絡むことを期待しています」

―もし、日本が明日負けて決勝トーナメントに進めなかったら?
「もし負けたらということは考えていない。勝つことしか考えていません。負けたら負けたとき。できることはベストを尽くすこと。今、急にうまくなることはない。自分たちの力を出すことしかない。それでダメなら批判を受けることはしょうがない。そういう意味で、絶望もしなければ歓喜もしない。よくやったとも自分では思わないと思います」

(取材・文・矢内由美子)

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