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[天皇杯予選]ユース日本一の東京Vユースが明治大倒す!!

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[8.7 第15回東京都サッカートーナメント学生系の部 東京Vユース2-1明治大 慶應大グラウンド]

 天皇杯東京都代表チームを決定する東京都サッカートーナメントの学生系の部・1回戦が7日、慶應義塾大グラウンドで行われ、日本クラブユース選手権(U-18)大会日本一に輝いたばかりの東京ヴェルディユースが昨年度の全日本大学選手権優勝の明治大を撃破。再び快挙を成し遂げ、本戦出場へと王手をかけた。

 明治大は、先発にジュビロ磐田加入が内定している主将・FW山田大記(4年=藤枝東高)、ジェフユナイテッド千葉入りが内定しているFW久保裕一(4年=名古屋U18)、関東選抜に選出されているDF松岡祐介(2年=広島皆実高)らをけが等で欠き、MF宮阪政樹(3年=F東京U-18)も全日本大学選抜に選出され、トルコ遠征中で不在。リーグ戦とは大きく異なるメンバーで試合に臨んだ。そんな中、試合は「前半から圧倒して点差つけて勝ちたいと思っていた」(神川明彦監督)という明治大のプランをことごとく覆す立ち上がりとなる。

 今月1日にクラブユース選手権で優勝を遂げたばかりの東京Vユースの勢いは止まらない。同大会での疲れから、体調を崩した主力2人を欠くものの、交代で先発となったDF長田海人が豊富な運動量で明治大のチャンスをつぶす。攻撃ではMF小林祐希が起点に両サイドへと効果的にボールを振り、FW相馬将夏らが積極的にシュートを打っていく。互いにゴールを許さず、前半を0-0で終えると、迎えた後半。試合は大きく動いた。

 後半18分、東京VがPA外右で獲得したFK。もちろんキッカーは小林。クラブユース選手権の準決勝、決勝で決めた位置とほぼ同じ場所でのFKに得点の期待が高まる。「自分の型が出来てきた」と話す小林が蹴ったボールは、本人の「GKの正面から右側に落ちていくように曲げた」という狙い通りに、GKの手前で下に落ちると、ゴールへと吸い込まれた。

 先制点で勢いづいた東京Vユースは、同28分に追加点を獲得。右サイドのDF大木暁のクロスに飛び込んだ相馬が、PA内の混戦の中でフィジカルで劣る大学生を前に、しっかりとゴールへと押し込んだ。

 このゴールで2点ビハインドとなり、大学生の意地として、なんとしてでも点を取りたい明治大。ジュビロ磐田加入が内定しているMF小林裕紀(4年=ヴェルディユース)らを中心に攻撃を展開しようとするも、コートを広く使う東京Vユースの攻撃に翻弄され、スペースを埋めることで手一杯な状況になってしまう。セカンドボールも拾いきれず、ポゼッションでも相手を上回ることは出来ない。終了間際の同43分に、小林のCKから流れたボールをDF丸山祐市(3年=國學院久我山高)が押し込み、1点を返すも追撃はここまで。2-1で東京Vユースが勝利を挙げた。

 試合後、楠瀬直木監督が「正直クラブユースでいっぱいいっぱいだった。勢いでごまかしている部分もある」と話したように、勝ち進んだ東京Vユースだが、15時半キックオフという炎天下で試合をしたため、すでに疲労は困ぱい状態。中1日で行われる次の試合も、キックオフ時刻は15時半だ。クラブユース選手権からの疲労が抜けず、選手たちにとって過酷な状況が続くが「天皇杯は1試合1試合、すべてが格上だからチャレンジしていくしかない」と小林は力強く話す。

 東京Vユースの快進撃はどこまで続くのか、2戦続けて炎天下での試合となるため、選手たちの体調が心配されるが、再び大学生相手の好ゲームを期待したい。

<写真>先制点を決めた東京Vユースの小林

(取材・文 片岡涼)

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