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W杯サポートメンバーの酒井、U-19代表に南アの経験を伝授

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[9.26 練習試合 U-19日本代表4-0清水サテライト 三保G]

 南アの経験をチームに伝授する。U-19日本代表MF酒井高徳(新潟)がサポートメンバーとして帯同した南アフリカW杯での経験をチームメイトに伝え、チームを引っ張っていくリーダーとしての自覚を見せた。

 「W杯でいろいろと見て、他の人よりもそういう意味での経験はあると思うし、本番が始まるまでに伝えられることは伝えて、本番が始まったら引っ張っていきたい」

 どん底の状態から這い上がり、自国開催以外では初となるベスト16進出を果たした南アフリカW杯。サポートメンバーの酒井が試合に出場することはなかったが、同じ宿舎で生活し、練習をともにすることで、W杯という世界最高峰の大会を体感してきた。チームがいかにして立ち直り、一丸となっていったか。それを間近で見てきた酒井にとっても、かけがえのない経験となった。

 「日本が勝ち上がっていくとなったときには、コンパクトで組織的な守備からボールを奪ってカウンターを狙うというのが大事になる。組織的な守備で、運動量を多くして戦うというところが日本の通用したところだし、そこはこのチームもずっと目指してやってきた。W杯ではそこの完成度が高かったと思うし、ポジショニングをどうするのかとかは見てきた。そういう部分で伝えられることはあるかなと思う」

 2年前のAFC U-19選手権は準々決勝で韓国に0-3で完敗し、8大会ぶりにU-20W杯の出場権を逃した。当時は酒井も飛び級で大会直前まで代表候補に名を連ねていたが、本番は落選。「あのときは(U-20W杯に)出て当たり前と言われていたこともあったし、出られずにメンバーが悔しがっていたというのも聞いている。前回出ていない分も僕らが取り返して出場権を得たい」と力を込めた。

 前日25日の浦和戦にフル出場していたため、この日の練習試合は欠場したが、チームは4-0と快勝し、本番へ弾みを付けた。「今はそんなに大会直前という感じではないけど、近づいていく中でしっかり準備していきたい。練習試合もいい感じで点を取れているし、これを続けていきたい」。だれよりも経験豊富な19歳が、チームの中核として世界への扉をこじ開ける。

(取材・文 西山紘平)
AFC U-19選手権

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