beacon

U-21日本代表、アジア大会前最終戦は水戸とドロー

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.4 練習試合 U-21日本代表 1-1 水戸]

 7日に開幕する第16回アジア競技大会に出場するU-21日本代表は国内合宿最終日の4日、千葉県内で水戸ホーリーホックと練習試合を行った。前半7分にMF大塚翔平(G大阪)のゴールで先制したU-21代表だったが、後半追いつかれ1-1で引き分けた。

 本大会前ラストマッチの相手はMF大橋正博やDF小池純輝らほぼ主力組を並べてきた水戸。対するU-21代表は4-5-1システムでGK安藤駿介(川崎F)、4バックは右から鎌田翔雅(千葉)、鈴木大輔(新潟)、薗田淳(川崎F)、實藤友紀(高知大)。中盤はゲームキャプテンの黒木聖仁が山口螢(ともに(C大阪))と中央でコンビを組み、右が水沼宏太(栃木)で左が大塚。トップ下の位置に東慶悟(大分)が入り、1トップは永井謙佑(福岡大)だった。

 前日のナビスコ杯決勝で決勝ゴールを決めたMF山崎亮平(磐田)が欠場したほか、チームの柱として期待されるMF山村和也、DF比嘉祐介、GK増田卓也(いずれも流通経済大)も前日に関東大学サッカーリーグ戦に出場したためこの日の試合出場を見合わせた。20人のメンバーのうち4人を欠いたU-21代表だったが、それでも前半7分、永井からのパスを受けた大塚が「(前が)詰まったけど強引に打ったら入った」と先制ゴールを奪う。

 27日の湘南戦で4得点を奪うなど、短いトレーニングの中で得点という結果も残してきたU-21代表。この日もそれを示した形だったが、ここから苦戦を強いられる。山村を欠いた中盤はSHが外へ開きすぎていたこともあり、ボールがつながらず、簡単に失う場面の連続。ゴールへ近寄ることもできないまま奪われては縦パスを通されるなど、カウンターから決定機をつくられた。

 12分には大橋、15分には森村昂太に決定的なシュートを許す。さらに15分には左CKからCB加藤広樹のヘディングシュートがクロスバーを直撃。この後も再三カウンターからPAまで迫られ、苦しい時間帯が続いた。前半終盤は持ち直したものの、終了間際に水沼の絶妙な1タッチパスでDFの背後をとった東の決定的なシュートがGK正面をつき、リードを広げられない。

 後半5分にはカウンターから大塚のパスを受けた水沼が右サイドから強烈な右足ミドル。これがクロスバーを叩くと、當間建文(鹿島)を右SB、CBに菅沼駿哉(G大阪)、左SHに登里享平(川崎F)を投入した直後の14分にも水沼のシュートがクロスバーに弾かれてしまう。逆に25分、水戸FW片山真人のスピードにDFが対応できず、失点。同点に持ち込まれてしまった。

 30分には再出場となる大塚と前日の関東大学リーグ戦でフル出場したばかりのFW富山貴光(早稲田大)をピッチへ。2トップに切り替えた後の37分には素晴らしいコース取りのドリブルで中央を抜けた登里からのスルーパスが永井へと通る。だが、切り替えしてから放った右足シュートは力なくGKの手中に収まった。

 U-21代表は38分、最後の交代カードとしてFW工藤壮人(柏)をピッチへ送り出し、本番でも想定される同点からの勝ち越しを狙いにいった。完全に前がかりになった42分には富山のシュートのこぼれ球を當間が押し込むもオフサイドの判定。45分には中央からしかけた當間のラストパスから工藤が決定機を迎えたが、これもゴールを捉えず、試合終了。勝利という結果で飾れず、1-1で引き分けた。

 本番前最後の実戦を終えた関塚隆監督は「日数のない中でひとつ見極めができた。誰が出てもやれると思う。一戦一戦勝ちきる試合をやりたい。負けるつもりでいくわけがない。勝つためにいく」と本番での勝利を誓った。日本は8日のアジア競技大会初戦で地元・中国と対戦する。

[写真]先制点を決めたMF大塚翔平
(取材・文 吉田太郎)
第16回アジア競技大会特設

TOP