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U-22DF實藤、エビ反りシュートでアピール

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[第1試合 U-22日本代表2-0全日本大学選抜(前半0-0)]

 昨年11月の広州アジア大会決勝UAE戦で、日本に初の金メダルをもたらす決勝ゴールを決めたDF實藤友紀(川崎F)が、劣勢にあえぐチームを活性化させる貴重なゴールを叩き込んだ。

 全日本学生選抜との練習試合の後半9分。CKからの流れでペナルティーエリア内に残っていた實藤は、後方から来た浮き球のパスに背を向けたままに右足のヒールを合わせ、体をエビぞりにさせた。アクロバチックなスコーピオンシュート。「関塚監督からは『マグレっぽいけどナイスシュートだ』と言われた。あれは狙っていました」と満面の笑みだ。

 高知大4年だった昨年11月のアジア大会。学生とJの控え組を中心に構成されたU-21日本代表で、實藤は右サイドバックとして6試合に先発、5試合にフル出場した。チームは試合を重ねるごとに一体感を増し、大きく成長。大会前の低評価を完全に覆す快進撃で日本に初の金メダルをもたらした。

 川崎Fに加入した今年は、2月の中東遠征に呼ばれたもののウイルス性胃腸炎で遠征に参加できず、3月のウズベキスタン遠征では選考から漏れていた。今回もDF薗田淳(川崎F)の負傷による不参加で、追加招集を受けての参加。貴重なゴールが土壇場での猛アピールになった。

 本職の守備では右サイドバックではなく、高知大時代から主に務めていたセンターバックとしてプレーした。「ビルドアップを意識してプレーしたが、まだ修正していかないといけない部分がある」と反省点も多い。

 チームは今後、5月にもう一度短期合宿を組み、6月の強化試合を経て同19日と23日のロンドン五輪アジア予選クウェート戦に臨む。メンバーは18人になるか23人になるか未定。狭き門でもポジションを確保するため、さらなるアピールを続けていく。
(取材・文 矢内由美子)

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