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U-18代表注目のFW風間、ボランチでも実力証明

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[6・30 練習試合 U-18日本代表候補4-0静岡産業大 Jステップ]

 元日本代表MF風間八宏氏を父に持つストライカーがその万能性を印象付けた。U-18日本代表候補注目のFW風間宏矢(清水商高)はこの日、ダブルボランチの一角として先発フル出場。本来アタッカーの風間にとっては慣れないポジションでの出場だったが、その攻撃力でチームに快勝をもたらした。

 簡単にはボールを取られることがない、という技術への自信が満ち溢れている。相手のプレッシャーにもその技術でギリギリまで引き付けてからかわし、距離を詰められた状態でもフィジカルの強さを活かして難なくボールを守って攻撃につなげてしまう。その技術の高さを押し出して中盤で存在感を示したMFは1-0の前半16分、左サイドからのFKを右足で蹴り込む。すると、ボールは背走するディフェンスラインとGKの間でバウンドし、そのままゴールへと吸い込まれた。
 
 球際での攻防戦など守備面でも奮闘。序盤はサイドの選手へのサポートが遅れている場面もあった。だが修正すると、決定機を生み出す動きで攻撃を活性化した。チームが守備から攻撃へ移った際には前線の選手を追い越す動きも。そして後半40分には中央でのドリブル突破からDF間を通す絶妙なスルーパスでMF榊翔太(札幌U-18)の決定機を演出し、43分には鋭い反転で相手DFをかわして決定的なシュートへと持ち込んだ。

「守備のところをできるようにならないといけないし、その部分を求められているけれど、自分のウリは攻撃。特長を買ってもらって呼ばれていると思う。きょうはある程度タイミングを見計らって、(前線、サイドに)ボールをつけて、それを受けてシュートまでいくことができた。FKで1点取ることができたのはよかったです」。

 本来の姿は点取り屋。それにこだわりたいという思いもある。だが「大阪合宿のときにFWもボランチもトップ下もやれるように、と言われていたし、その準備をしてきた。どこでもしっかりとやれるようにしたい」。どのポジションで出場してもハイレベルなプレーができることを証明した風間。まだU-18代表の中では絶対的な位置にはいないが、万能性も活かしてこれからチームにとって欠かせない存在となる。

(取材・文 吉田太郎)

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