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[全日本女子選手権]川澄&大野不発でも3発快勝!!澤「どの選手でも点を取れるのはよかった」

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[1.1 全日本女子選手権決勝 INAC神戸3-0新潟レディース 国立]

 INAC神戸レオネッサがなでしこリーグ初優勝に続き、全日本女子選手権連覇の快挙を達成した。新潟レディースと戦った決勝戦では、今季のなでしこリーグ得点王コンビ、なでしこジャパンのFW川澄奈穂美やFW大野忍の2人ではなく、MF南山千明、FW高瀬愛実、DF田中明日菜の3得点での勝利となった。

 試合後、3戦連続弾を決めた高瀬は「うちのポイントゲッターの2人がマークされていたら厳しいけど、その分、いつも取れない選手というか他の選手が取れたのはプラスになった」と笑顔。MF澤穂希も「普段は大野や川澄に頼るところがあった。きょうはいろいろな選手が点を取って、どの選手でも点を取れるというのは、チームとしてよかった」と胸を張った。

 今季のINAC神戸は、なでしこリーグを13勝3分の無敗で終え、初優勝を飾った。そして、連覇のかかった全日本女子選手権では、3回戦から出場すると4戦10得点の4連勝で2冠を達成。今季の公式戦を17勝3分の無敗で終えた。その原動力となったのは、リーグ戦でともに16戦12得点を決めた大野と川澄に他ならないが、その2人が抑え込まれたときに、次の選手がしっかりと仕事を果たせたことも、優勝できた理由のひとつといえる。

 実際にこの日の試合では、中盤の南山やMFチ・ソヨンが積極的に攻撃参加。南山は1得点1演出の活躍をみせ、ソヨンは全3点中2点を演出してみせた。また高瀬は準々決勝・AS狭山戦、準決勝・岡山湯郷戦、そして決勝と3戦連続弾。「チームでも代表でも、自分のプレーを出せずに苦しい時が続いていた」というが、「最後になって調子が上がってきて、いい形で終われてよかった」と安堵の表情を浮かべていた。

 女子サッカー界では、圧倒的な力を誇るINAC神戸が"黄金時代"を築き上げようとしている。向かうところ敵なしという状況は、今後のモチベーションを維持するのが難しくなるともみられるが、この日の試合でゴールを決めた田中は「バルサもタイトルを取り続けても、モチベーションが下がらずに勝ち続けている。私たちもモチベーションが下がることはない」とキッパリ。大野は「2012年は大事な年になる。INACの優勝が偶然ではなかったというのを証明する年にしないといけない」と力を込めた。女王・INAC神戸が来季は2年連続2冠達成という偉業に挑む。

(取材・文 片岡涼)
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