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ザックジャパンの切り札に、石川「チームのイメージと自分の特長が一致している」

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 ザックジャパンの切り札になる。約1年10か月ぶりの代表復帰となったFW石川直宏(F東京)。24日のアイスランド戦(長居)では途中出場が濃厚だが、練習では本職の右サイドに加えて左サイドも任されるなど猛アピールを見せている。

「チームが個人を生かす戦いができればと思う。チームのベースがあっての個人なので。ボール回しに参加しながらも、飛び出してリズムを変えることを意識している。明日の試合で重要なのはコンセプトの中で自分を力を出せるかどうか。自分のプレーのイメージはいい。あとは一連の流れの中でチームメイトと同じイメージを持ってやれるかどうかだと思う」

 アルベルト・ザッケローニ監督就任後初選出となった石川だが、ザック流との相性は抜群だ。横パスをつなぐことより、素早く縦パスを供給し、縦に速い攻撃を理想とするザッケローニ監督。スピードを生かしたサイド攻撃からのクロスや中に切れ込んでのミドルシュートを最大の武器とする石川にとって、これ以上最適なコンセプトはない。

「今までの代表というと、生き残るために自分の特長を出してっていうのがまずあったけど、この代表ではチームのイメージと自分の特長を出すこととが、今までの監督より一致するのかなと思っている。ここに来る前から、テレビで代表の試合を見ていても、そう感じていたし、実際に来て、教わってみても、求められていることはイメージしていたとおりだなと思った」

 10年4月7日のセルビア戦以来の代表復帰。南アフリカW杯直前で代表メンバーから落選する悔しさを味わい、その後も負傷に悩まされてきたサイドアタッカーは、このチームだからこそ、自分の持ち味を120%発揮できると実感している。

「僕は途中からだと思う。みんなに聞いても、明日(試合当日)にならないとだれが出るか分からないというのがこのチームの特徴みたいだけど」と話すようにアイスランド戦も途中出場の可能性が高いが、たとえ短い時間でもアピールは十分に可能だ。「出るとしたら、こう着した中でリズムを変える役割を与えられるんじゃないかとイメージしてやっている。プレーにもメリハリを付けてやりたい」。30歳とベテランの域に入りつつある石川が、スーパーサブとしてザックジャパンに確固たる地位を築く。

(取材・文 西山紘平)

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