浜松の初得点を記録した向島「いろいろな気持ちを込めて蹴った」
[6.16 F第1節 名古屋オーシャンズ8-1 浜松 代々木第一]
新たな一歩を刻んだ。Fリーグに参入したアグレミーナ浜松は、16日に行われたFリーグ2012の開幕戦で5連覇中の名古屋オーシャンズと対戦した。0-4で迎えた後半4分、カウンターからFP向島佑介が抜け出し、名古屋ゴールをこじ開けた。最終的に1-8と突き放され、レベルの差を感じたもののFリーグの舞台での第一歩を刻んだ。
得点を挙げた向島は「3000人以上の観客の前で第一歩を踏み出せたことは感慨深い。ただ、1-8という結果は真摯に受け止めたい」と振り返った。後半に大差をつけられたことについては、運動量の問題ではなく気持ちの問題だったと言う。「0-4と突き放されてしまったことで、モチベーションが落ちてしまったと感じています。声も出なくなったし、雰囲気に飲まれてしまったのはあったと思います」と唇を噛む。
劣勢の展開の中で記録した初ゴールについては「結果として点を取ったのは僕でしたが、歴史に残る1点を挙げることができて良かった」と喜んだ。後半4分、こぼれ球を拾った向島が抜け出し、GK川原永光と1対1の局面を迎えた。日本代表のGKでもある川原は、かつて浜松の前身である田原FCに所属しており、向島ともプレーしている。かつてのチームメイトと対峙した向島は、瞬間的に「ミドルシュートの方が、相性は良かった」ことを思い出し、川原を抜ききらずにシュートを放ったという。「打てば何かが起きると思った」と話す向島のシュートは、浜松にとって嬉しいFリーグ初ゴールとなった。
「7年前にも田原FCはFリーグの加入申請をしましたが、当時はその願いがかないませんでした。そのときに引退を決意してチームを離れていった人もいた。シュートの瞬間は、彼らの思いを含め、いろいろな気持ちを込めて蹴りました」
「自分が1点目を(古巣の浜松に)決められることになるとは思わなかった」と話す川原は、向島の成長を実感したという。「右利きにとって、一番良い状態で打たれたから、チームとして改善しないといけない。でも、かつて一緒にプレーしていたときは、ああいうシュートを蹴ってくるイメージはなかった。成長したなと思います」。
王者・名古屋と戦うことで、収穫と課題が見えたと向島は言う。
「やっていてももちろん、見ている人たちも差を感じたと思います。運動量、技術、連係。すべてにおいて質の違いがあった。差も感じましたが、同時にその中でも、やれていたことがあったという収穫もあります。試合を終えて、この舞台で戦える幸せをあらためて感じているので、明日の試合も頑張りたい」
日本最高峰のFリーグでプレーできる喜びを噛みしめながら、向島は17日のエスポラーダ北海道戦に気持ちを切り替えた。
(取材・文 河合拓)
新たな一歩を刻んだ。Fリーグに参入したアグレミーナ浜松は、16日に行われたFリーグ2012の開幕戦で5連覇中の名古屋オーシャンズと対戦した。0-4で迎えた後半4分、カウンターからFP向島佑介が抜け出し、名古屋ゴールをこじ開けた。最終的に1-8と突き放され、レベルの差を感じたもののFリーグの舞台での第一歩を刻んだ。
得点を挙げた向島は「3000人以上の観客の前で第一歩を踏み出せたことは感慨深い。ただ、1-8という結果は真摯に受け止めたい」と振り返った。後半に大差をつけられたことについては、運動量の問題ではなく気持ちの問題だったと言う。「0-4と突き放されてしまったことで、モチベーションが落ちてしまったと感じています。声も出なくなったし、雰囲気に飲まれてしまったのはあったと思います」と唇を噛む。
劣勢の展開の中で記録した初ゴールについては「結果として点を取ったのは僕でしたが、歴史に残る1点を挙げることができて良かった」と喜んだ。後半4分、こぼれ球を拾った向島が抜け出し、GK川原永光と1対1の局面を迎えた。日本代表のGKでもある川原は、かつて浜松の前身である田原FCに所属しており、向島ともプレーしている。かつてのチームメイトと対峙した向島は、瞬間的に「ミドルシュートの方が、相性は良かった」ことを思い出し、川原を抜ききらずにシュートを放ったという。「打てば何かが起きると思った」と話す向島のシュートは、浜松にとって嬉しいFリーグ初ゴールとなった。
「7年前にも田原FCはFリーグの加入申請をしましたが、当時はその願いがかないませんでした。そのときに引退を決意してチームを離れていった人もいた。シュートの瞬間は、彼らの思いを含め、いろいろな気持ちを込めて蹴りました」
「自分が1点目を(古巣の浜松に)決められることになるとは思わなかった」と話す川原は、向島の成長を実感したという。「右利きにとって、一番良い状態で打たれたから、チームとして改善しないといけない。でも、かつて一緒にプレーしていたときは、ああいうシュートを蹴ってくるイメージはなかった。成長したなと思います」。
王者・名古屋と戦うことで、収穫と課題が見えたと向島は言う。
「やっていてももちろん、見ている人たちも差を感じたと思います。運動量、技術、連係。すべてにおいて質の違いがあった。差も感じましたが、同時にその中でも、やれていたことがあったという収穫もあります。試合を終えて、この舞台で戦える幸せをあらためて感じているので、明日の試合も頑張りたい」
日本最高峰のFリーグでプレーできる喜びを噛みしめながら、向島は17日のエスポラーダ北海道戦に気持ちを切り替えた。
(取材・文 河合拓)