beacon

[Fリーグ]誕生日に2ゴールを挙げた浦安FP深津「もっとチームを引っ張れるように」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[12.8 Fリーグ第21節 浦安13-8湘南 浦安総合]

 26歳の誕生日に行われた湘南ベルマーレ(Fリーグ)戦で、バルドラール浦安のFP深津孝祐は2ゴールを記録。直近の3試合で1分2敗と勝ち星から遠ざかっていた浦安の3試合ぶりとなる勝利に、大きく貢献した。試合後「勝ちが一番大事だったので。プレーオフに向けて、本当にもう負けられません。勝つことができて、良かったです」と話す深津は、安堵の表情を見せた。

 開始5分、直接FKを決められた直後に、FP岩本昌樹からのパスを右サイドで受けると、角度のない位置からシュートを叩き込んだ。「ピヴォの星(翔太)さんが、左サイドを降りて行って、相手選手を引き連れて行ってくれました。そのスペースを狙って走ったところに、岩本さんが良いパスをくれたので。練習からやっていた形が出せました」と、振り返る。

 実際に前半の浦安は見事なプレーを見せ、深津のプレーは際立っていた。14分、FP田中智基が決めた4点目も、前からプレスを掛けてくる相手の背後に深津がロングパスを送って生まれたものだ。「GK(藤原潤)に対して、相手がプレスを掛けてきたので、どこかに必ず数的優位ができると思っていました。そのときに落ち着いてボールを回すことができれば、必ず一枚は空いている選手ができてきます。特にこの試合に向けて取り組んだわけではありませんが、イメージを共有できたゴールだったと思います」と手応えを語る。

 後半5分に深津が挙げた自身2点目のゴールを含め、浦安は同6分で10-1と点差を大きく広げていた。「(誕生日に2ゴールは)嬉しかったです」と笑顔を見せた深津だが、同時に課題も残すことになった。後半7分以降、湘南のパワープレーから13分間で7失点を喫したのだ。サッカーのDFにあたるフィクソとしてプレーする深津も、点差を維持できなかったことを反省する。

「(パワープレーに)ボックスで対応していたのですが、どうしても真ん中からボラにミドルシュートを打たれていたので、ダイヤモンドの形に変えて対応しました。でも、その後に(小宮山)友祐さんが足をケガしてしまって、普段は入らない(ダイヤの)底の位置に僕が入ったんです。そこから失点が増えてしまった」と、唇を噛んだ。

 深津は4年後のW杯で、日本代表入りを期待されている逸材だ。同じポジションで長年に渡り日本代表でも活躍してきた小宮山との差を、ここから埋めていかなければいけない。

「試合が終わってから(小宮山に)『もっとこうした方がいいよ』って教えてもらえました。本当に勝ったから良かったですが、今日の反省は次の試合につなげていきたい。言われたことを、もっと自分の中で消化したい。今後、友祐さんがいない状況も出てくるかもしれないから、もっとリーダーシップを取ってチームを引っ張れるようにならないといけないなと感じました」

 26歳の誕生日に、2つのゴールを記録するとともに、さらなる課題も手にした深津は、チームのプレーオフ進出、そして自身の成長を強く心に誓った。

(取材・文 河合拓)

TOP