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初の選手権3位に輝いた北海道FP水上「来季はプレーオフに出たい」

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 第18回フットサル全日本選手権で、エスポラーダ北海道は初めての3位に輝いた。16日の準決勝では、フウガすみだ(関東1)に2-6で敗れたものの、翌日の3位決定戦は湘南ベルマーレ(Fリーグ)に3-1で勝利し、過去最高の結果をつかんだ。試合後、今大会6試合で6ゴールを挙げたFP水上玄太に話を聞いた。

―初の3位おめでとうございます。
「ありがとうございます」

―1シーズンを振り返って?
「シーズン当初は今よりも不安定なチーム状況でしたが、リーグを戦う中で結果も出ましたし、若手もすごくレベルアップしたと思います。そこに僕ら中堅や、上の世代のベテランの選手たちもついていけて、最後の最後で3位の上り詰めることができたと思います」

―リーグ戦終了後でモチベーションの維持が難しいが、今大会も気持ちが入っていた?
「そうですね。やっぱり、リーグ戦では勝ち切れなかった試合が多かったので。負けない試合も増えましたが、その集大成として戦いました。この全日本選手権は思い出深い大会でもありますし。今年も叶いませんでしたが、決勝の舞台に立ち、優勝を目指したいという思いはありました。準決勝で(フウガすみだに)敗れて、気持ちも途切れそうになりましたが、うまく切り変えることができたと思います。3位と4位の違いは大きいですし、今季の集大成として、みんなでうちらしいフットサルをして勝たなきゃと。グループステージで大分をかわして、準々決勝でも神戸に勝ちましたが、準決勝でフウガに敗れて『あれ? エスポラーダはやっぱりダメじゃない?』という雰囲気になっていたと思います。4位で終わっていたら『勢いだけだったね』と言われたかもしれませんが、今日、勝てたことで少しは変わるかなと思います。もちろん、足りないところはまだまだありますが、3位という結果がほしかったですし、来季に向けて、この3位は大きな財産になると思います」

―フウガの印象は?
「僕は昨日、初めて対戦したのですが、向こうの狙っていたことを見事にやられちゃったな。やりたいことに、ハマっちゃったなという感じでした。昨日は、完敗だったと思います」

―再戦したい?
「やりたいですね。フウガとは、まずオーシャンアリーナ杯でやれる可能性があるので。そのときにでもやりたいですし、また選手権でもやってみたい気持ちは強いです。それまでに僕らはしっかりと突き詰めて、チームとしてレベルを上げて対戦したい。もちろんFリーグに入って来てくれたら、また面白い試合が増えると思います」

―負けた時のチームの反応は?
「凹みましたね。自分たちのプレーを出し切れたならともかく、納得できなくて、不完全燃焼の部分もあったので。そういうところが悔しいこともありますし。もちろん、リスペクトしていますが、周囲の目が…」

―Fリーグ対地域と見られますよね。
「そうです。そういうところもあるし、周りのFのチームにも申し訳ないなという気持ちがありましたし。僕らが負けたことで『Fリーグは大したことないじゃん』となることもあると思うので。その部分でもプライドを持って勝ちに行かなければいかなかったのですが…」

―そういう反省もありますが、今大会はポジティブなもの?
「3位という結果は、僕らもそうですし、今の若手にとっても、経験したことがない舞台だったと思うので。良い財産になったと思います。これを生かすのも殺すのも、自分たち自身。だから、この大会に限っては成功だったと思います。フウガに負けたことも、気持ちを切り替えて、成功だったと思うんです。この悔しい気持ちを忘れたらダメだし、練習からもっともっと厳しく自分たちが追及しないと、また同じことを繰り返すと思う。正直、僕らとフウガはやっている舞台が僕らが上なだけであって、技術、経験はフウガの人たちの方があると思うんです。なので、負けたことは仕方がないと思って、他の選手たちも、僕ももちろん、負けてはいけない試合があるということを意識しないと。もう一つギアを切り変えられるようにするとか、リスペクトの気持ちが足りない面があったのかなとも思います」

―プレッシャーはあった?
「僕個人はありませんでしたね。Fリーグに入る前から、太見(寿人)くんは知っていましたし、尊敬していましたからね。昨日やってみて、あらためて『すごい選手だな』と思いましたし、この人くらいの存在感になりたいなと思いましたね。ああいう絶対的な選手がいると、やっぱり強いですよ」

―水上選手も、十分に絶対的な選手だと思いますが…。
「いやいや、まだまだです。昨日、チームの勝利に貢献できたのがどっちだったかといえば、やっぱり太見くんだったので。どんなチームが相手でも、勝てるようにしていきたいと思います」

―Fリーグで得点を量産し、3年連続のベスト5にも入ったが、まだ足りない?
「そうですね。点数は取れるポジションにいるっていうだけで、もっと僕の技術が高かったり、うまかったりすれば、得点王になれたと思うので。反省が多いです。1試合を通じて『今日は良かったな』と思えた試合は、数少ないので。簡単なミスが多かったり、今日もそうですが、トラップミスあったり。集中力を磨かないとダメだと思います」

―では、来季の目標は得点王?
「今季は取れ過ぎたという感じもありますが、来季ももちろん、毎年、成績は向上しないとダメだと思うので。僕ももっと取りたいし、アシストもしたいし、チームとしてもっともっと勝ち星を取りたいし、チームの順位をあげたいですね。3位とか、2位とか、もちろん1位も。プレーオフ進出を目指していきたいと思います」

―室田祐希選手ら、若手も伸びたし、手応えはある?
「ありますね。室田兄弟は、チームの中で絶対的な存在になったと思います。ファーストセットは長くやってきて熟してきたので、あとはセカンドセットをどうするか。チームとして、底上げできたら、もう一つ二つ上の順位を目指していけるかなと思います」

―選手層の維持は難しいところですね。
「そうなんです。でも、うちはこの1年で若手の成長が多かったと思うので、良い意味でプラスにしていきたいと思います。僕も押し出されないように、頑張りたいと思います!!」
(取材・文 河合拓)
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