[3.14 PUMA杯2014準々決勝 浦安セグンド2-4名古屋 代々木]

　PUMA杯は14日、準々決勝の4試合を代々木第一体育館で行い、第3試合ではFリーグ勢以外で唯一8強に進出したバルドラール浦安セグンドと連覇を目指す名古屋オーシャンズが対戦した。Fリーグ7連覇を決めた絶対王者・名古屋が関東1部リーグの浦安セグンドを圧倒するかと思われたが、浦安セグンドもFP加藤竜馬、FP渡邉裕一を中心に善戦し、後半3分に一度は2-2の同点に追いつく。しかし、名古屋もFP森岡薫、FPラファエル・サカイがゴールネットを揺らして、最終的には4-2で勝利。2年連続の4強入りを決めている。

　序盤から名古屋がボールを持つ展開になるが、浦安セグンドもしっかりと守備を固めて応戦する。逆に前半2分には、キックインからFP大橋勇太がフリーになり、ゴール前に飛び込むなど、見せ場をつくる。名古屋はラファエル・サカイ、森岡薫が次々とシュートを放つが、浦安セグンドも懸命に対応する。8分にはFPシンビーニャがPA外からコースを狙ったシュートを放つが、これもGK富澤孝が足で枠外へ弾き出した。同9分にも名古屋は、左のFPペドロ・コスタから右サイドのFP星龍太にボールが渡り、中央で折り返しを受けたシンビーニャがシュートを放つが、ボールはクロスバーを越えて行った。

　ファーストセットを北原からFP前純内マティアス・エルナンに変えて、より圧力を掛ける名古屋は、前半11分に中央でボールをキープした森岡が右にボールを展開。FP吉川智貴がパスを受けて、ゴール前に折り返すと、これがゴール前に戻ったDFに当たってゴールに決まる。

　浦安セグンドも前半12分、左サイドでボールをキープしたFP長本大将が反転してゴール前にクロスを入れる。味方が走り込んでいたが、直前で森岡にカットされて、フィニッシュには持ち込めない。しかし、歓喜の瞬間はやってきた。14分、左サイドをFP関尚登が突破。森岡を振り切ってクロスを入れると、これが中央のカバーに入っていた吉川の足に当たり、浦安セグンドが同点に追いつく。

　勢いに乗る浦安は、渡邉のパスから右サイドを突破した加藤がシュート。これはGK篠田龍馬が枠外へ弾く。これで得たCKからも浦安セグンドはチャンスをつくり、渡辺が強烈なシュートを放ったが、わずかに左へ逸れて行った。

　マンツーマンの浦安セグンドに対し、名古屋はシンビーニャが個の力を見せてシュートまで持ち込むが、GK富澤が鋭い反応を見せて対応する。それでも前半19分にはFP北原亘が中盤で競り合ったボールがこぼれると、FP渡邉知晃が鮮やかなヒールパスで、中央にいたシンビーニャにパス。シンビーニャがグラウンダーのシュートをゴールに突き刺し、名古屋が再びリードした。

　Fリーグ王者が1点をリードして迎えた後半3分、再び浦安セグンドがゴールを決める。左サイドを突破した加藤が、GK篠田と1対1になり、右足でシュートを決めて2-2に追いつく。しかし、後半6分には低い位置でのミスからボールを失い、ラファエル・サカイに速攻を許す。GK富澤が対応しようとしたが、ゴール前に走り込んでいた森岡にボールを渡され、ゴールを決められてしまう。

　それでも1点差を保ったまま終盤を迎えた浦安セグンドは、残り4分になった時点で長本大将をGKにパワープレーに出る。名古屋の圧力に押し返される場面もあったが、サイドの深い位置までボールを運び、ゴール前に速いボールを入れてあと一歩に迫った。

　しかし、残り26秒。攻め残っていたラファエル・サカイがボールを奪うと、確実にゴールを決めて4-2と粘る浦安セグンドを引き離した。このまま試合は終了。2連覇を目指す名古屋が、苦しみながらも浦安セグンドを下し、準決勝に進出した。15日の準決勝で名古屋は、バルドラール浦安と対戦する。

(取材・文　河合拓)