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[選手権]出場停止の仲間の分まで…体調不良から回復した星稜MF鈴木が闘志

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 出場停止の仲間のためにも負けられない。明日13日の決勝で富山一(富山)と対戦する星稜(石川)はMF平田健人(2年)が累積警告のため出場停止。準決勝の京都橘戦(4-0)で相手エースのFW小屋松知哉(3年)をマンツーマンマークで封じ込めた決勝進出の立役者が不在となる。

 代わってボランチで先発が予想されるのはMF鈴木大誠(2年)だ。大会初戦となった一条との2回戦、玉野光南との3回戦はいずれも先発していたが、3日の玉野光南戦後に体調を崩した。ウイルス性胃腸炎と診断され、宿舎でも一人部屋に“隔離”され、4日の練習も不参加。5日の準々決勝・修徳戦はベンチ入りしたが、先発の座を平田に明け渡した。

「2回戦、3回戦とスタメンだったし、準々決勝も先発で出たかった。チームにも迷惑をかけたし、自分もチャンスを逃したことが悔しかった」。6日には体調も万全に戻っていたというが、前日11日の京都橘戦もベンチスタート。修徳戦で“つぶし役”として機能した平田が小屋松のマンマークとして2試合連続で先発した。

 その平田が見事に小屋松を抑え込み、チームも4-0で快勝。鈴木も後半29分から途中出場したが、「(平田は)すごくいいプレーをしていた。1対1の強さという持ち味が出ていた。自分があのピッチに立てたらといううらやましい気持ちと悔しい気持ちがあった」と振り返る。しかし、小屋松封じの“代償”で平田は前半44分に警告を受け、決勝が出場停止となることが決まった。

「夜のミーティングにならないとスタメンかどうかはまったく分からない」と話す鈴木だが、もしも自分が先発に指名されれば、平田の分まで戦いたいという思いは強い。「同学年というのもあるし、来年度は自分とか平田がチームを引っ張っていかないといけない。スタメンで出られれば、平田の分もがんばりたい」。鈴木は力強く話していた。

(取材・文 西山紘平)

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