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高校選抜紅白戦で2発の前橋育英MF渡邊凌磨、選手権準Vを次の目標達成への「ターニングポイントに」

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「あれはヤバイ」という声も挙がったファインショットだった。前橋育英高のエースとして、同校の全国高校選手権準優勝に貢献したU-19日本代表MF渡邊凌磨(3年)は10日、日本高校選抜選考合宿の紅白戦で活躍。2本目27分にFW青柳燎汰(前橋育英高3年)のスルーパスで抜け出すと、追いかけてくるDFの前方に上手く入りながら独走し、左足でゴールを破った。

 そして、3本目(20分間)終了間際の17分には相手のクリアボールに右中間で反応。左足ダイレクトで叩いた一撃は、低い弾道のままゴールへ突き刺さった。それも右寄りにポジションニングしていたGKとポストのわずかな間を見事に射抜く一撃。この左足ミドルは周囲が冒頭の反応をしたほどのゴールだった。

 紅白戦3本目は負傷者もいた影響でそれまでのトップ下ではなく、ボランチでプレー。前目のポジションではゲームの中でたまに消えてしまうシーンがあったが、ボランチではボールや人の動きをケアする回数が増えて、よりゲームの中で存在感を見せていた。そのポジションで判断のいいい守備、巧みな身のこなし、そしてゴールも披露。高校選抜を率いる大野聖吾監督の目にもひとつの発見として映ったようだった。

 全国高校選手権決勝では鮮やかなコントロールショットを決め、その実力を大観衆の目に焼き付けた。準優勝という結果に終わったが、本人は「これをいいターニングポイントにできれば。そのために準優勝というのは一番いい結果じゃないかと思うので、これをいい方向へ持っていきたい」と前向き。そして「今年は大学で1年生から出て日本一を獲るということを、最短の目標としてやっていきたいと思っています」。高校選抜のエース候補でもあるMFはターニングポイントとなった敗戦を自身の成長、次の目標達成に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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