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[MOM1522]宇都宮短大附FW岡本航典(3年)_“40分間限定出場”でポテンシャル示し、決勝点

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.17 全国高校選手権栃木県予選2回戦 宇都宮短大附高 2-1 國學院栃木高 日光市丸山公園サッカー場]

“40分間限定出場”だったこの日、その40分間で宇都宮短大附高FW岡本航典(3年)が決勝ゴールを決めた。「最初の40分と決まっていたので、40分間で全て出しきろうと思っていたので、それで決められたのは大きいと思います」と岡本。両足首に負傷を抱える影響で、この日は当初から前半40分間のみの出場が決まっていたが、その中で180cmの高さ、磨いてきた跳躍力、そして40分間の中で最大限に運動量も発揮し、決勝ゴールを決めたFWを前田貴広監督も高く評価していた。

 貴重な一撃を決めたのは1-0で迎えた前半24分だった。MF赤澤蓮(1年)の右CKにファーサイドで反応すると、「打点が高くて完全にボールが当たっていた」ヘディングシュートがゴールポストを叩く。だが跳ね返りにいち早く反応した背番号11が再びヘディングシュート。これが決勝ゴールとなった。

 ゴールの他に目立っていたのは“がむしゃらすぎる”ほど、ボールを追い回す姿勢だ。ルーズボールを拾った相手を深く追いすぎてFKを与えてしまうシーンもあったが、「気持ちが入っていましたね。行き過ぎた部分もあったけれど、(力をセーブすると)勝てるところで勝てなくなっちゃうので」と遠慮することなく、フルパワーでディフェンス。そして時間をかけてのスクワット、片足ジャンプで跳躍力も磨いて成長し、関東1部リーグの強豪大学に進学予定というタレントは、40分間の中で十分に存在感を放っていた。

「高さでは誰にも勝っているFWになって、自分が起点になっていろいろな人がゴール決めるし、自分も決められるようなFWになりたい」。憧れの存在としてFWイブラヒモビッチを挙げる岡本は2年前、ベンチから見た県決勝敗戦の悔しさを持ち続けている。「凄く悔しかったので、今年は先輩方が成し遂げられなかった全国を目指して頑張っていきたい。(個人的には)一つひとつのチャンスを決めてチームに貢献したい」。下級生の活躍が目立つ中、それを支える3年生ストライカーが貪欲にゴールを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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