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[選手権予選]習志野は2年生FW金木が延長V弾!悩んできたエース候補が輝き放つ

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[10.8 全国高校選手権千葉県予選決勝T1回戦 習志野高 2-1(延長)船橋北高 習志野高G]

 習志野高の2年生FW金木壱成が雨中の熱戦に決着をつけた。延長前半1分、習志野は右SB井上晃史郎(3年)がクロスを入れるとファーサイドからFW米田陽斗(3年)が飛び込み、最後はこぼれ球を「自分でもあんま覚えていないんですけど」という金木がGKの頭上を越える一撃を決めて決勝点。「前回も県リーグの幕総(幕張総合)戦、1-2になってから自分の2ゴールで勝ったので最近乗っているところがあります」というFWは先輩たちとともに喜びを爆発させた。

 昨年、1年生で伝統校のレギュラーを勝ち取った注目アタッカーは新チーム結成当初から攻撃の中心に。春先は独特な感覚のドリブルによってサイドの突破口となるなど抜群の存在感を放っていたが、得意のドリブルで抜けなくなったことが起因してスランプに陥った。

 本人も「迷っていました、自分のプレーに」。周囲からエースとしての期待を集め、また本人は自身のプレーで注目度を高める意欲を持っていただけに、本当に苦しい時期となった。だが現在は「だんだん登ってきている」。まだ交代出場で流れを変える役割だが、ポジションがSHからFWに代わり、「なんだかんだで点は取るんですよ」(砂金伸監督)というその得点力を発揮。この日も苦しんだチームをゴールで救った。

 本人は「裏に出してもらってスピード活かして走るとか、1人、2人だったら剥がせる自信がある。ゴール感覚は徐々に上がってきている」とFWとして力を出せると感じている。今回の選手権では迷わず、がむしゃらに自分の力を出し切って勝利に貢献すること。「とりあえず、目の前の一戦一戦全力で戦って、ベストなんとかとか関係なく、目の前の相手を全力で倒す。自分が点取れたら最高ですけど、チームが勝つために全力でやりたいと思います」。徐々に輝きを取り戻しつつある2年生アタッカーが再び白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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