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静岡学園次世代の注目DF田邉秀斗、選手権を通して「どのチームからも脅威となるようなプレーヤーに」

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抜群のスピードや高さに注目の2年生SB、静岡学園高DF田邉秀斗

 第98回全国高校サッカー選手権が12月30日に開幕する。95年度以来となる全国制覇に挑戦する静岡学園高(静岡)は、12月31日の初戦で岡山学芸館高(岡山)と対戦。個人技を主体とした伝統のスタイルに加え、守備意識も高い今年の静学がどのような戦いを見せるか注目だ。エースMF松村優太(3年)級と評されるほどのスピードなど抜群の身体能力に加え、技術面でもレベルアップを見せる注目SB田邉秀斗(2年)が選手権への思いや目標などについて語った。

―静岡県予選のチーム、個人のパフォーマンスを振り返ると?
「やっぱりインターハイの決勝で負けてしまったという悔しさがあって、インターハイは初戦からみんな緊張していて結構硬かったんですけれども、選手権は1回戦目から結構『やるぞ』という気持ちがあってみんな堂々としていて、どの試合も勝ち切れたというところがインターハイと違うところで優勝できた理由だと思います。決勝でメンバーが2人いなくなって僕がCBの代役をしたんですけれども、そこは結構緊張していました。でも、先輩たちから『こうやれば大丈夫だから、自分を信じてやれ』みたいなアドバイスとかもらって、それも心のパワーに自信を持って試合できて、1失点してしまったんですけれども、前線の選手を上手く支えることができたので、選手権は自分の中では全試合普通に良かったと思います」

―選手権は田邉君の名前を色々な人に知ってもらうチャンス。
「まずはチームとして勝って、優勝することが目標で、その中で得意なヘディングで点を獲ったり、SBなので良いクロスを上げて前線の選手にアシストするようなプレーとか、どのチームからも脅威となるようなプレーヤーに選手権を通してなりたいです」

―同年代の注目選手たちに負けていないぞという野心を持っているのでは。
「でも、同じ年は結構意識したことがなくて、流経(大柏)の森山一斗とかは関西にいる時から知っていて、ルーキー(リーグ)でもやったことがありますし、上手いというのはプレミア(リーグ)でも話を聞きますけれども、他の同じDFの選手だとそんな聞かなくて全然僕の方がやれるんじゃないかという自信があります」

―ライバル心を持っている選手は?
「DFなので、森山とか1、2年でもプレミアとかそういうレベルで活躍している(アタッカーの)選手を止められるようになりたいです」

―元々CB。今年はSBでしっかりとやっている印象。
「新チームで最初は左SBでプリンス(リーグ)は最初から左SBで出ていて、チームの事情で後期の途中で右SBに代わったんですけれども、そこで松村さんとコンビを組むことになって、あの人がどれだけプレーしやすいようにとか、どれだけゴールに近づけるかということを(川口修)監督からは言われています。『危なかったら松村に出せ』という指示通りにしつつ、結構右サイドで詰まってしまったら自分の力で打開するというのも最近できてきた」

―SBとしての手応え。
「本職はCBなんですけれども、SBをしてみて楽しいです」

―昨年は阿部君がSBを経験して今年CBの柱。自分としてはこのチームの中でどのような存在になりたい?
「(主将のDF阿部)健人さんは多分僕と性格は真逆で、あの人は本当にマジメで優しいんですけれども、僕は多分気は他の人よりは強くて、結構周りにも言っちゃうタイプ。そこはキャプテンになるとしたら健人さんの方が相応しいというのがあるんですけれども、試合内でチームをまとめたり、ゲームのキャプテンとしては健人さんよりも行けると思います」

―どのような選手になりたい?
「他の人並みよりはスピードもあって、同じ180(cm)台の選手ならば多分ヘディングも勝てると思うので、DFならばどこでもできるような気が利くようなプレーヤーになりたいです」

―目標とする選手は?
「CBだったら(元イタリア代表の)パオロ・マルディーニ選手とか。僕、自分の名前も『シュート』なので、そこはスティーブン・ジェラード選手とかデイビッド・ベッカム選手とかは結構動画で見ていて、ずっとYOUTUBEで2人のシュート集とかロングシュート、ミドルシュートとかを見ています」

―チャンスがあれば。
「こぼれ球が来れば打っちゃいたいという感じです」

―一番自信があるのは?
「スピードです。松村さんが速すぎて薄れていると思うんですけれども(微笑)」

―松村君にも負けていないという説もあるけれど。
「瞬発的なところは多分一緒くらいなんですけれども、伸びが松村さんの方が速くて、ずっと縦の突破とかだと抜かれてしまうと思うんですけれども、20、30mならば追いつけるスピードを僕も全然持っていると思います」

―将来について。
「海外に挑戦したいです」

―選手権はどのような大会に?
「まだ2年生という気持ちを持たずに、本当に最後の選手権という気持ちで。来年も行きたいですけれども、今回が最初で最後みたいな気持ちを持ちながら、緊張しつつ自分のプレーに自信を持って、チームを勝利に導くという自分の思いはあって、その中でも自分がこの選手権でもっと段階を踏んで、自分がサッカー選手として身体的にも精神的にも成長できたら良いと思います」

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

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