beacon

献身性光る広島皆実FW吉原翔大主将「足が遅くても、身体が小さくてもチームのために…」

このエントリーをはてなブックマークに追加

献身性光る広島皆実高FW吉原翔大主将

 第98回全国高校サッカー選手権が30日に開幕する。08年度大会で日本一に輝いている広島皆実高(広島)は、2年ぶり15回目の全国大会出場。例年、パススタイルを特長とするチームだが、加えて今年は「勝負強さ」「全国で勝つ」ことをテーマに身体作りや走り切ることに取り組んできた。広島県予選を会心の内容・結果で勝ち抜き、次は全国。1年生から3年生までのまとめ役を果たし、ピッチでの献身性も光るFW吉原翔大主将(3年)が、12月に試履きしたASICSのフットボールスパイク、新生『DS LIGHT』(1月24日発売予定)の感想や選手権への意気込みなどについて語った。

―『DS LIGHT』を着用した感想を教えて下さい。
「凄くフィットしていて、GELの部分が跳ねると言うか凄い弾力があって、新しい感覚でした」

―クッション性が印象的だった。
「走っていても凄く跳ねるんで、前に進む感じとか、ギュって止まった時もあまり衝撃がなくて、凄く履きやすいと思いました」

―足への衝撃度は全然違う?
「違います。あと、前の『DS LIGHT』とポイントが変わっていて、そこでグリップ力も上っていた。キュッと止まったので」

―スパイク選びこだわりは?
「一番は足のフィット感です」

―この『DS LIGHT』は初めて履いても感覚が良さそうだが?
「凄くフィットしました。かかとが凄く安定しているという感じと、あと自分は足の幅が結構広いんですけれども、それでもピタッてなるのであまりキツくない」

―かかとのフィット感が良いとプレーに影響する?
「かかとがグラグラだったら、自分はパスとかもズレてしまう。中でしっかりと踏み込めないので。でも、かかとが安定していたらしっかりと踏み込むことができるし、強いシュートとかパスもできる」

―『DS LIGHT』のコンセプトは走ること。自分にとって走るとは?
「自分は今、FWをやっていて、その部分に関しては献身的な前からの守備というのが自分の持ち味だと思うし、その守備や何回も裏に飛び出すスプリントなどが走りだと自分は思っています」

―特にこだわる部分は?
「常に裏に何回も何回も抜け出す。前半でオールアウトするくらいの気持ちで自分はスプリントしています」

―走るのは得意?
「得意じゃないですけれども、同じFWの片割れにエースの岡本拓海がいるので、少しでも自分が抜けて空いたスペースを使って欲しい」

―このスパイクを履くことで引き出してもらえる部分は?
「疲れにくいというのもありますし、自分的には凄いグリップがきいていたので、クイックの動きなどが速くなって、相手よりも一歩前に速く動けるんじゃないかと思っています」

―皆実として走ることへのこだわりはある?
「自分たちは守備から試合に入るチームで、組織的な守備が持ち味。全員で連動した守備で誰もサボらずに、奪い切って攻撃に持って行くという形の面に関しては他の高校よりもあると思います」

―走ることを表現できるチームになってきた。
「だいぶ浸透してきたと思いますし、自分たちの強みでもあるかなと思います」

―紙一重の勝負で相手よりも一歩でも多く走るチームに。
「(選手権初戦で対戦する日大藤沢は)自分たちよりもフィジカル面、技術面に関しても一つ上の相手だと思うんですけれども、別にビビることはないし、自分たちも勝てるという自信はあるのでしっかりとそれをプレーで表現できたらと思っています」

―抽選会であの組み合わせになった感想は?
「(未定だった神奈川県代表に決まり、)最初、桐光(学園)かなと思ったんですけれども、自分は受験の日が神奈川県の準決勝と被っていたので、一応拝見させてもらったんですけれども、桐光以外、日藤が来ても強いなと思いました」

―勝ち抜くためのポイントは?
「夏でも経験させてもらったんですけれども一瞬の隙だったり、一瞬のチャンスが大事になってくると思う。練習から隙を見せなかったり、一発のチャンスで決めきるということを意識してやっているし、鍵になってくると思います」

―自分にとって選手権とは?
「自分としても高校サッカーで最後の大会ですし、キャプテンとして試合にも出させてもらっているので、一番はチームが勝つために自分ができること、自分の持っているものを全部出しきって試合に勝てたら良い」

―今年はプリンスリーグでなかなか結果が出なかった。
「春の当初は新人戦で負けてプリンスも連敗したり、苦しい経験をしたけれど、全員で乗り越えてインターハイも選手権も獲ることができたというのは自信にも繋がって、今が一番自分たちでも強いと思っていますし、そういう自信を持って選手権の全国大会に臨みたいと思います」

―個人的に見てもらいたい部分は?
「自分は常に裏を狙っていて、そういう動き出しとかも見てもらいたいなというのがありますし、前からチームのために献身的に守備をして、足が遅くても、身体が小さくてもチームのために頑張っている姿を見てもらって、少しでも『アイツ凄いな』と思ってもらいたい」

―万能型だけど、FW起用は背中で引っ張れというメッセージかな?
「スタッフが考えてくれたので、自分は応えるだけです」

―最後に目標を。
「まずは夏のリベンジができるように、初戦に全てを懸けて、しっかりと勝ち切って、去年瀬戸内がベスト4まで行っているのでそれに追いつけるように、上位進出目指して頑張っていきたい」

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2019

TOP