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神村学園のスーパールーキー、FW名和田我空。「選手権とか自チームで活躍すること」を世界へのきっかけに

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神村学園高注目の1年生FW名和田我空(1年=神村学園中出身)

 第101回全国高校サッカー選手権は31日、2回戦が行われる。出場48校随一の攻撃力を評価されているのが、神村学園高(鹿児島)だ。初戦となる2回戦で山梨学院高(山梨)と対戦。高校最強FW福田師王(3年、ボルシアMG内定)と世代屈指のレフティーMF大迫塁主将(3年、C大阪内定)に注目が集まる。だが、下級生にも逸材がズラリ。10番FW名和田我空(1年=神村学園中出身)は、今大会最注目の1年生プレーヤーだ。年代別日本代表の常連で、10月にはU-16日本代表の一員としてU17アジアカップ予選に出場。2試合連続ゴールを決めている。注目のスーパールーキーが選手権や将来について語った。

―初めての選手権を迎える。
「めちゃめちゃ楽しみですし、日本代表とかワールドカップでドイツに勝った試合とか鳥肌立つくらい感動しましたし、自分は選手権で小さい時に神村学園に入学したのもそれが理由で、夢とか与えてもらっていたので、次は自分がそういう立場になれるように頑張りたいと思います」

―野心がある。1年生でヒーローになる。
「(その気持ちが)出過ぎる部分があるんですけれども、それがなくなったら、自分の持ち味が全然なくなると思うので、お父さんから常にゴールを目指せと小さい頃から言われていたので、それはこだわっています」

―県予選はスーパーサブ起用だった。
「県大会期間中にスタメン取られて、途中からでもやるべきことはたくさんあるんですけれども、悔しい思いが一番強くて……。スタメンで90分戦っていなくて、優勝したんですけれども、心の底から嬉しいというよりも……ホッとはしたんですけれども、まだまだ悔しい気持ちがありました」

―U-16代表で一緒に戦った選手から、刺激を受けているのでは?
「良く連絡取るんで、プレミア(リーグ)で活躍しているのを見ると刺激と言うか、負けていられないと思います」

―アジアで公式戦の経験をした。
「相手の、アウェーの中でヨルダンとか特にだったんですけれども、本当に日本にはない野次とか、U-16という年代で経験できて本当に良い経験だったし、まだまだ足りないと思いましたし、成長したいなという意欲が出ました」

―すぐに理解できるくらいの野次。
「普通に自分が奪っただけでも相手選手が倒れたらブーイングと言うか、めちゃめちゃ凄かったです。(その経験は)本当にデカかったです」

―年代別代表でも中心選手になってきた。
「ずっと結果残せなくて悔しい思いが代表の中であったので、まだまだ自分で欠かせない存在だなとは思わないんですけれども、もっと欠かせない存在になって上の代とかに個人昇格していけるように頑張ります」

―1個上の代の代表チームへ。
「1個上だったり、2個上だったり、まだ上に行っている選手がたくさんいると思うので、現状には満足していないです」

―先輩FW福田師王君の姿はどう映っている?
「いつも一緒にいるんですけれども、率直に凄いと思いますし、練習とかにしても。得点意欲が師王さんは強いなと思って。今年もそうなんですけれども、来年はもっと自分が中心になっていかないといけないと思っているので、まだまだ上にいかないといけない」

―今のところは負う立場。
「上に立ったとは本当に思っていないので、まだまだ師王さんが上にいると思うので、海外に行っている間に自分が日本で成長して、師王さんに次会った時は『上手くなったね』と言われるくらいに」

―自信は?
「想像はしていますし、ここからなのでまだまだ。U-16入っていて、ここから上行って代表とか絡んで行けない選手もたくさんいるので、これで満足はしていないですし、もっともっと上の選手と、世界の選手と戦えるような選手になりたいです」

―選手権はどのような活躍をしなければならない?
「選手権は色々な人が見に来て、進路とか高校の先のことにも係わってくると思うので、何としても結果を残して、日本だけじゃなくて師王さんもいるので(海外含めて)色々なチームが見てくれていると思うので、目に留まるような選手になりたいです」

―視野も広がる。
「神村に来て本当に良かったと思いますし、ドイツの人は師王さんが神村にいるので神村学園をまずは見ると聞いたので、そういうのでチャンスはありますし、神村学園に来て良かったです」

―福田君のように、高校から即海外も選択肢になって来るかもしれない。
「海外に練習には行きたいですし、全然呼ばれていないですけれども、呼ばれるような選手になりたいです」

―現時点での自己評価は?
「最近、九州レベルでは結構ドリブルで剥がせるようになってきたんですけれども、見ているのはこの九州じゃなくてまだまだその上だと思うので、一回選手権で自分の力がどれだけできるか見て、通用するのであればもっと世代別の各国の選手にも取られないようなドリブルを磨きたいですし、たくさん相手してくれるチームメートもいるのでありがたいです」

―インターハイはショックだった。
「だいぶショックでしたし、『情けないな』という思いがありました」

―自分の力を証明する大会だった。
「何もできなくて……。どこかナメていましたし、『こんくらいで良いだろう』という考えが本当に大きかったので。選手権もそういう思いがちょっとあったから納得の行く活躍ができなかったと思うので、そういうメンタル面というか本当にもっとやらないといけないと思います」

―どういうことに取り組んでいる?
「まず自分、人から見て『やっているな』と思われるくらいの練習量だったりというのを意識していますし、プリンス(リーグ)だろうが、選手権だろうが、同じやってやろうと言う気持ちで臨むようにしていますし、そういう面は大事にしています」

―選手権のノルマは?
「まずは優勝。本気で優勝したいので、優勝を狙って、その中で口だけの選手にならないように、得点王や自分はアシストも得意なので、もっと得点に絡むような、目に見える活躍をしたいです」

―大迫君や福田君が1年生の時にできなかったような活躍を。
「自分、高1の松木玖生選手(青森山田高→FC東京)の代も見ていましたし、自分、今も(松木選手の)1年生の時のプレー集とか見ますけれども本当に負けていられないので、自分もそれ以上の活躍をします」

―優勝して世界へ。
「来年、U-17ワールドカップもありますし、そこで経験したことは本当にU-20のワールドカップやフル代表のワールドカップにも繋がってくると思うので、まずはこの近いU-17のワールドカップに絶対に入って、最終予選も入って、そして、そのためのスタートは選手権とか自チームで活躍することだと思うので、繋げていければなと思っています」

(取材・文 吉田太郎)
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