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鉄壁の守りで履正社封じ!PK戦でV候補撃破の佐野日大が準々決勝進出!

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佐野日大高が準々決勝へ進出。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.2 選手権3回戦 佐野日大高 1-1(PK5-4)履正社高 駒沢]

 佐野日大がプレミア勢撃破し、8強入り! 第101回全国高校サッカー選手権は2日、3回戦を行った。佐野日大高(栃木)対履正社高(大阪)戦は1-1で突入したPK戦の末、佐野日大が5-4で勝利。佐野日大は16年度大会以来となる準々決勝進出を決めた。

 16年度大会3位の佐野日大は、それ以来の出場でまず1勝。先発はGK平岡倖輝(2年)、右から吉岡汰斗(3年)、小竹翔馬(3年)、青木柾(3年)、大野結斗(3年)、原朝哉(2年)の5バック、中盤は向井俊貴(3年)とゲーム主将・籾山陽紀(3年)のダブルボランチ、右SH田村一心(3年)、左SHヒアゴンフランシス琉生(3年)、1トップをFW大久保昇真(3年)が務めた。

 一方、プレミアリーグに所属する履正社は今大会2試合で10得点。GKジョン・カミィ・信バー(3年)、右SB川端元(3年)、CB加藤日向(3年)、CB東尾大空(3年)、左SB西坂斗和(3年、徳島内定)。中盤は徳山亮伍(3年)と森川楓大(3年)のダブルボランチ、右SH宇都宮翔菜太(2年)、U-18日本代表左SB名願斗哉(3年、川崎F内定)、前線は小田村優希(3年)と古田和之介主将(3年)が2トップを組んだ。

 佐野日大は5バックと4人の中盤が2本のラインを引き、1トップの大久保が相手ボールホルダーに厳しく寄せる形で履正社の攻撃に対応する。鉄壁のブロックを構築し、入って来るボールをシャットアウト。相手の注目MF名願にボールが入ると2、3人が厳しく寄せて前を向かせない。

 圧倒的にボールを支配した履正社は横にボールを動かしたり、縦パスで揺さぶりをかけるが、佐野日大の守りは強固。加藤が差し込んだ縦パスを起点にクロスへ持ち込むシーンもあったが、なかなか相手の守備網の中へ入ることができず、ロングスローのこぼれ球などを狙うも決定打を打つことができなかった。

 桜色の壁で狙い通りに試合を進める佐野日大。守備に重きを置きながら、良い形でボールを奪った際は大久保を起点とした速攻を繰り出す。幾度か敵陣でFKやスローインを獲得し、向井の鋭い左足FKや大野のロングスローをゴール前に入れる。シュートを放つまでは至らなかったが、相手にプレッシャーをかけた。

 前半を守り切った佐野日大が最初の決定機をモノにした。後半2分、大野の左ロングスローを後半開始から出場のFW中埜信吾(3年)が頭でそらす。DFに当たってこぼれたボールをDF青木柾(3年)が右足で蹴り込んだ。

 履正社はすぐに反撃開始。後半開始から右SB森田夢生(2年)を投入して得点力を備えた川端を右SHへ押し出していた。8分には西坂の左クロスを小田村が頭で合わせるが、ボールはクロスバーをヒット。名願がドリブルで割って入るなど攻め続けるが、佐野日大は小竹や青木が声を掛け合いながら集中して守り続ける。

 佐野日大は12分、大久保とMF福田一樹(2年)をスイッチ。だが、履正社は19分、エースのゴールで同点に追いついた。連続攻撃から西坂がPA左の名願へパスを通す。これを受けた名願が切り返しでDFを外し、角度の無い位置から右足シュートを逆サイドネットへ沈めた。

 追いついた履正社がその後も押し込み続けるが、佐野日大は崩れない。我慢強く守り、ロングスローなどから1チャンスを狙う。35分には中埜とDF緒形一真(2年)を入れ替えて高さと運動量を維持する。履正社は39分、名願の左クロスを古田が頭で合わせたが枠上。押し込んでゴールを目指したが、2点目を奪うことはできなかった。

 1-1で突入したPK戦は、ともに2人が成功。先攻・履正社の3人目を佐野日大GK平岡が右へ跳んでストップする。佐野日大は3人目、4人目も決め、最後は籾山が右足でゴール。5-4で勝ち、準々決勝進出を決めた。

(取材・文 吉田太郎)
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