[12.31 選手権2回戦 青森山田 1-1(PK5-3) 飯塚 浦和駒場]

　青森山田高の「決めれば勝ち」という重圧がかかるPKを沈めたのは、PK戦を見越して投入された“PKキッカー”だった。

　1-1で迎えた後半アディショナルタイム1分、青森山田はMF齊藤和祈(3年=ディアブロッサ高田FC U-15)を投入。直後にはハーフウェーライン付近からのFKをゴール前に送り込み、その後もロングフィードで左足の試運転を終えると、PK戦では5人目のキッカーを任された。

「練習から5人目か6人目で蹴っていて、準備していたのでいつも通りできた」。本来であれば大きな重圧がかかるところだが、「今大会はPKキッカーを任されていて、心の準備はしていたので緊張はなかった」と冷静にキック。不安を感じさせずに右へと沈め、その時点で青森山田の勝利が決まった。

　試合後の取材対応では次戦に向けて「2回戦を突破できてすごく嬉しい。でも勝てたけどいっぱい課題が残ったので、次はもっと内容も含めて圧倒できるように準備していきたい」と冷静に振り返った齊藤。一発勝負にも動じない背番号15の存在も、常勝軍団の勝負強さを支えていた。

(取材・文　竹内達也)

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