12.24 大学選手権準決勝 福岡大 3-1 阪南大 味フィ西]

　準決勝の第1試合は、来季、名古屋グランパスに入団する大卒選手2人、福岡大DF牟田雄祐(4年=筑陽学園高)と阪南大DF本多勇喜(4年=名古屋U18)の直接対決となった。試合は前半に阪南大が1点を先行したが、後半に福岡大が3点を挙げて逆転勝ち。見事、3大会ぶりの決勝に進出した。試合を終えた2人は来季の共闘を誓った。

　名古屋の久米一正GMも観戦に訪れた試合。お互いが気持ちの入った熱いプレーを披露した。また、前半のセットプレー時に本多が熱くなった場面では、牟田が真っ先に駆け寄るなど、お互いを意識していた。

　試合後は健闘を称えあった2人。「来年のこととか、俺らの分まで頑張って優勝してくれとは伝えました」。本多に託された牟田も、「本当にいい試合出来た。本多の分も頑張るんでという話はしました」と応じた。

　この日はCBで先発した本多だが、名古屋では左SBで勝負するつもり。名古屋の下部組織出身で大学経由ではクラブ史上初の“出戻り”となる本多は「名古屋にはずっと戻りたいと思っていた」と名古屋愛を強調。「練習に参加してみて、1対1の強さと、ヘディングは通用すると思った。攻撃の起点となるSBになりたいと思っているし、守備もしっかりできて、攻撃に厚みを持たせるSB像を意識しています」と抱負を語った。

　名古屋は23日に行われた天皇杯で横浜FMに敗れ、今季の無冠が確定した。来季のACL出場権も逃すなど、不本意なシーズンとなった。世代交代も急がれる名古屋。2人の成長が来季の命運を握っているといっても過言ではない。

(取材・文　児玉幸洋)

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