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中京大の193cm守護神が筑波相手に好セーブ連発!! 3年生GK山口畝良、進学校で「覚悟が決まった」プロへの思い

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GK山口畝良(3年=愛知学院愛知高)

[12.13 インカレ3回戦 筑波大 2-0 中京大 AGFフィールド]

 インカレベスト8の壁を破ることはできなかったが、度重なるスーパーセーブで関東王者を苦しめた。「強みがシュートストップなので、そこをチームのためにも自分のためにも大きな舞台で発揮したかった」。中京大が誇る193mの注目GK山口畝良(3年=愛知学院愛知高)が全国舞台で意地を見せた。

 前半アディショナルタイム分のセットプレーに、後半30分の高速クロス。筑波大はU-22日本代表FW内野航太郎(1年)にフィニッシュを託す中、決定的なヘディングシュートが2度も中京大ゴールを襲ったが、いずれも山口のスーパーセーブが上回った。山口は後半25分にも波状攻撃に連続セーブを見せており、0-2という敗戦の中でも大きな爪痕を残した。

「まずはディフェンスが限定してくれていたし、ディフェンスとGKで連係を取って守備をしようとしていたのでそれが試合にうまく出せた。最後に身体に当てて何がなんでも守ろうと思っていたので、それが結果にもつながったと思う」

 チームメートにはJリーグ内定者6人を揃えており、そのうち2人は同期。「周りは結構決まっているけど自分はプロが決まっていなくて、そこに加わりたい」。今季はJ3のSC相模原に練習参加したが、現状Jクラブからのオファーはなし。このインカレ、来年初旬のデンソーカップチャレンジサッカーでアピールしていきたい構えだ。

 高校時代は進学校の愛知高で勉強とサッカーの両立を志していた山口。それでも徐々に「サッカーを続けていく中でプロになりたいという思いになった」といい、関東難関私立大志望から方針を変え、「中京大学さんから練習参加に呼んでいただいて、『プロになれるからうちに来い』と言われてそこで覚悟が決まった」という経緯で中京大に進学した。

 大学1〜2年時はなかなか出場機会を掴めなかったが、苦手だったキックも順調に成長中。「もともとはやってこなかったけど、中京大に入ってから練習してきて、ちょっとずつチームの人にも支えてもらいながら努力してきた。チームのスタンスに合わせてちょっとずつ成長していると思う」。遅咲きながらもプロレベルを追い求めてきた。

 ここからが勝負の1年。「まずはデンソーカップの本戦に行くことが目標。ここからオフに入るけど、ただ休むのではなく、そこを意識したい。いつ練習参加に呼ばれてもいいように身体を作って、デンソー、リーグ、天皇杯と全ての大会を意識して、チームとしても個人としても結果を残せるようにやっていきたいと思います」。シーズンオフでも意識高く、準備をしていくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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