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U-23代表に合流したFW杉本「燃えてきました」

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 男子五輪代表は9日、都内でトレーニングキャンプの2日目を迎え、8日に行われたJ2の松本戦(2-3)にフル出場したFW杉本健勇(東京V)も、チームに合流した。冒頭15分間のウォーミングアップでは、チームメイトたちに混じって体を動かしたが、この日に行われた流通経済大学を相手に行われたゲーム形式の練習は「別メニューでした」と明かす。

 これまで五輪代表は、外から見ることが多かった。関塚ジャパンで与えられた出場時間は、昨年8月の親善試合エジプト戦の3分、今年2月の五輪最終予選マレーシア戦の7分、計10分のみ。18人のメンバーが発表された直後には、杉本自身も「ビックリした」と話したように、サプライズでの選出だった。それでも、1日遅れでチームに合流した杉本は、「燃えてきました。ようやく始まるなと感じた」と語る。

 関塚監督には「ヴェルディでやっていることをやってくれ」と言われたという。OA枠の選手が加わった守備陣に対し、攻撃陣は多くの選手がアジア予選やトゥーロン国際大会に出場し、互いの動きを把握している。その中に入っていくためには、自分の動きを分かってもらうことが大事、と杉本は強調する。

「U-23でやっている時間は他の選手に比べれば少ないですが、試合を全部見ていたので個人個人の特徴は分かっています。あとは僕自身のことを知ってもらうことが一番大事。その点では、話して、求め合っていきたいですし、そこは細かく詰めていきたい」

 チームに何を求められているかも、分かっている。

「1トップなので、そこで(ボールを)失うと攻撃が停滞してしまうというのは感じています。C大阪のときも1トップをやっていたで、うまく収めることができれば、2列目はパスを出せる選手がいっぱいいるので、何とか前で収めて、その次にゴール前に入って行くというイメージはできています」

 遅れてきたストライカーに、与えられた背番号は『9』だ。この日の練習前、写真撮影のために初めて五輪代表のユニフォームに身を包んだ杉本は、「良い番号なので、この番号に見合う活躍をしたい」と言う。当然、18人のメンバーに入っただけで、満足するつもりはない。

「1トップは1枚しか枠がないので。これから競争が始まるから、しっかり練習からアピールしていきたいと思います」

 本大会のメンバーにサプライズ招集され、日本中を驚かせたチーム最年少のストライカー。今度はロンドン五輪で、世界を驚かせるために準備を進める。

(取材・文 河合 拓)

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