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香川の次は…吉田「宮市だけでないことをロンドンの人に見せたい」

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 初めから“用意”していた言葉だったのかもしれない。メキシコとの準決勝を2日後に控えた5日、U-23日本代表のDF吉田麻也は関塚隆監督とともにウェンブリースタジアムでの公式会見に出席。報道陣から関塚監督に「ウェンブリーで指揮を執ることについてどう思うか」という質問が出ると、指揮官の回答のあと「せっかくなので僕も話していいですか?」と自ら口を開いた。

「サッカーの聖地でやれることをうれしく思います」。そう切り出したキャプテンは「マンチェスターでの準々決勝の前には『香川真司だけでなく、日本には他にもいいタレントがいることをマンチェスターの人の前で証明したい』と話しましたけど、今度は宮市亮だけでなく、素晴らしい選手が日本にはたくさんいることをロンドンの人に見せたい」と決意表明し、報道陣を笑わせた。

 オーバーエイジとしてチームに加わり、守備の要として4試合連続無失点に貢献。「一番成長しているというか、いい感覚を得ているのは守備でしっかり完封できていること。それが自信につながっているし、攻撃も自信を付けて、1試合ごとに成長を感じている」。08年の北京五輪では3戦全敗の屈辱を味わった。4年前の借りは返してあまりあるぐらいだが、ここで歩みを止めるつもりはない。

「もっともっと大舞台で、国を背負って戦える喜びを感じたい。北京やアテネ、もっと前の先輩方ができなかったことを成し遂げて、新しい歴史を築きたい」。グラスゴー、ニューカッスル、コベントリー、マンチェスター……英国各地を転々とし、たどり着いたロンドン。「ここまで来たらメダルも取りたいし、ロンドンオリンピックを楽しみたい」。吉田の表情は自信に満ち溢れていた。

(取材・文 西山紘平)

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