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イタリア戦へ秘策あり、長友「バロテッリの性格はカッサーノから聞いている」

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 だれよりもイタリアの情報は持っている。19日のイタリア戦に向け、日本代表DF長友佑都(インテル)は「ほとんどの選手を知っている」と話すが、それも当然で、イタリア代表の登録メンバー23人のうち控えGKシリグ(パリSG)を除く22人は全員がセリエAの選手。インテル所属の選手こそいないが、リーグ戦で何度となく対戦してきた選手ばかりだ。

 対面になるイタリアの右サイドについて聞かれると、16日のメキシコ戦に右SBで先発したDFイグナツィオ・アバーテ(ミラン)について「何回もやっている。弱点も知っているし、逆に彼もこっちのストロングポイントや弱点を知っていると思う」と指摘。さらに「マッジョは出ないんですか?」と、メキシコ戦で出番のなかったDFクリスティアン・マッジョ(ナポリ)について報道陣に逆質問するなど、すでに頭の中でさまざまなシミュレーションを立てているようだ。

 FWマリオ・バロテッリ(ミラン)については「テレビで見るより、生の方がフィジカル、スピード、すべてにおいて違う。ミランの中でも(他の選手と比較して)違っていた」と警戒。メキシコ戦でもPA内の競り合いから強引にシュートまで持ち込み、決勝点を決めている。「昨日もほとんどチャンスに絡んでいた。あそこを抑えないと厳しい」と力を込めた。

 秘策はある。その能力に反し、エクセントリックな性格でピッチ内外で数々の問題を起こしてきた“悪童”は、メキシコ戦でも得点後にユニフォームを脱いで警告を受けた。日本戦でもイエローカードをもらえば、累積警告でブラジルとのグループリーグ最終戦が出場停止になる。

 不要なカードをもらうわけにはいかないバロテッリを「イライラさせるのも一つの作戦」と長友は言う。「イライラさせたとき、こっちの流れになる。それぐらいしつこく行かないといけない。ビビッていたら向こうの思うつぼ。心理作戦でもうまくやっていければ」。粘り強い守備でエースの自由を奪い、チームのリズムを狂わせる狙いだ。

「バロテッリの性格はカッサーノからも聞いている」と、不敵に笑った長友。「イライラしやすいし、そこはうまく使わないと。チームメイトにも伝える? もちろん」。エースを抑えることができれば、日本の勝利も近づいてくる。

(取材・文 西山紘平)

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